体育祭
体育祭の練習もいよいよ大詰め。準備も忙しい。
何たって、明日は体育祭当日だからな。うん、当たり前だ。
人間界に来てからまだ2ヶ月しか経っていない、人間ビギナーの龍神シャウトは思う。そりゃまぁ雰囲気がそうだから誰でもそう思うだろう。現に事実である。
シャウトやハスナ、そして、紅蓮の剛翼はもう見張らなくてもいいと判断して、学校に来ているライズはリレーの選手なので軽く最後のバトンパスの調整にはいってる。ついでにいうと井場もだったかな。
まぁ、そんなわけで、早い一日は、もう半分と少しを終えている。
「有君ー、リレーどう?勝てそう?」
この声はきっと咲のものだろう。
「うん、余裕だよ。そっちの二人三脚は?」
「うーん、少し不安かもね。」
少し焦りを見える答え。
「でも、一緒に走る人と協力して一生懸命やればいいさ。」
咲はその優しさに浸りつつ、返答。
「そうだね、ありがとう。」
満面の笑顔で。
とりあえず、翌日。
気は乗らないが紅蓮の剛翼も見学に来るらしい。
体育祭当日だから、朝は早い。眠そうな妹を見ながら、シャウトは学校に歩を進める。
学校に着くと、みんなが絶対優勝だー、と騒いでいる。そんな簡単に勝てるわけがない。
勝つ可能性もあるが。
体育祭が始まる。俺達紅団は順調に勝っていく。もしかして優勝するかもしれない。
すると、二人三脚がもうすぐ始まるようだ。とりあえず応援する。
「咲頑張ってね。」
何故か顔を赤らめて、恥ずかしそうな様子をしている。
「あのね、」
「どうしたの?具合悪いのか?」
「一緒に走る予定だった人が怪我しちゃって…」
「ん?」
「だから一緒にやろう。」
どうやら、こんな事の為に恥ずかしそうにしているらしい咲を見て、笑うシャウト。だから、からかう。
「御自由にして下さい、お嬢様。」
顔が真っ赤になる咲。人間はおもしろい。
「あ、ありがとう。」
「頑張ろうね。」
「う、うん。」
幸せそうに笑う咲。和むな。
そして二人三脚。
アンカーだったので、しばらく待ってる。
もうそろそろ出番だ。
バトンは最後で渡された。ようするにビリ。
息を合わせて走る。でも咲の足の速さじゃ追いつけない。そこで考えた。
「勝ちたい?」
「うん。」
「じゃあ勝つよ。」
シャウトはそう言うと、咲を横抱きにして走り出す。龍神だから、もちろん人間界の常識を知らない。
「キャーーー、やめてーー。」
真っ赤になりながら叫ぶ咲。余計を浴びている。
どんどん追い抜いて行く。最後には一位になってゴール。
「やったね。」
「。」
咲は心臓がバクバクいってて、とても返事できそうになかった。
熱いね、などとはやしたてられるうちに昼食時間となった。
シャウトはハスナ、ライズと一緒に食べる。ライズは料理も上手なので昼食はうまい。
いつものような淡々とした食事をすませて、次はクラス選抜リレーだ。
もちろんシャウトは優勝するつもり。
その時までは。
番外編、独りの願いを書いてみました。是非読んでください。今回は水精霊を紹介します。年齢20歳。(それ以上歳をとらない。なので、年齢を聞かれたらそう答えるのが決まりらしい。)身長190。ストレートな長い青い髪をしていて、肌はキレイで特に目鼻が整っている。コイツも明らかに美形だ。ムカツクぐらいにな。戦闘ではおもに水に関係する精波が得意。性格は忠実に物事を淡々とこなすような性格。でも裏に熱い一面もある。水精霊の説明はこのくらいにしておこう。