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ニュースを見てると、地震の被害の様子をやっていていつもドキっとします。
被災地に住んでいる方は、私なんかには想像もできないほど本当につらいし大変だと思います。この大変な時をなんとか頑張って乗り越えて欲しいと思います。
実を言うとここ、資料室とは名ばかりで、使わないけど捨てるのはもったいないような物を放り込むための部屋なのだ。
壊れかけの掃除ロッカーから落とし物の消しゴムまで、ありとあらゆる物が無造作に存在するここには余った教科書や、勝手に送られてくる参考書の見本なんかも全部集結しているので、今の俺達にはもってこいの場所だった。
予想問題は全部で5冊。3人がかりで解いていけば半日かそこらで解答が出来上がるだろう。そう計画していた。
しかし、問題を開き、さあ始めるぞとシャーペンを構えたところで、俺達の手は止まった。
どういうことだ。
問題は、三年用だった。紙一面が訳の分からない数式、図形、グラフのオンパレード。応用なんてレベルじゃない。まさに次元が違うのだ。
どうやら、5冊の予想問題のうち、小谷から預かった物以外の4冊は全て三年用らしかった。
影によれば、この時期の三年は受験勉強で忙しく、学校のテスト勉強にあまり時間をかけられない、でも内申点はしっかり稼いでおかないといけない、という窮地に立たされているらしい。つまり、CASの絶好のターゲットである。
彼は、そこまで考えて取引先の的を絞っていたらしい。どこからそれだけの情報を仕入れてくるのか、恐ろしい人脈ネットワークだ。
俺達は、予定していた一人で1冊を担当するというシステムを急遽変更し、頭を寄せ合い知恵を出し合いながら三人がかりで1冊ずつ片付けていくことにした。
教科書やら参考書やらの山積みの中、「三年生」と入っているものを片っ端から引っ張り出してきて、よく似た問題に当てはめて考える。それは、キーワードのないクロスワードパズルを解くようなものだった。当然、頭でいちいち理解している暇などない。
論理的思考?そんなもの俺達の辞書には載ってない。大切なのは直感とフィーリングさ。それだけさ。
ただ一つ言えること。テスト直前の二日間をこんなことに費やした俺達は、正真正銘、狂ってる。
最近、このシリーズのストックも少なくなってきました。
続きをどうしようか考え中です。
ちゃんと決着は付けると思いますが、最終的にどうなるのかは自分でもまだ分かりません。まだ残っている謎?的なものもありますし・・・
マイペースにやっていきます。
ここまで読んで下さっている方、本当にありがとうございます。
そして、できればこれからも、気長にお付き合いよろしくお願いします。