表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/48

 

 その日の昼休み、俺は藤野の相談とやら聞くために待ち合わせ場所である資料室に向かっていた。しかし、

「何で着いてくるんだよ。」

 後ろの二人を思いっきり睨み付ける。

「何言ってるんだ。一人で抜け駆けなんて、僕が許すわけないだろう。」

 高宮が反撃してきた。そうだった、こいつも藤野の隣を狙ってたんだっけ。

「わかった。じゃあ高宮はいい。席替えの時の借りはこれで帳消しにしといてくれ。問題はこっちだ。何で陰までここにいる。」

「え?だって、おもしろそうだったから。」

「帰れ。」

「ひどいなー。俺だけ仲間外れにしないでよ。」

 そう言いながら俺の背中をバシバシ叩いてくる影。結構痛い。

「ふざけるな。こんなことで帳消しになんかならないからな。僕はまだ一言も許したなんて言ってない。」

「わかったって高宮。半消しくらいにしとくから。」

「ねぇ、いいでしょ。いっぱいいた方が楽しいって。」

「楽しもうとするな。」

 そんなことをしていたら資料室に着いてしまった。

 止めようとする俺の声なんて全く無視して勢いよくドアを開けてしまう影。そして高宮と一緒にずかずかと中へ入っていく。俺も慌てて後を追った。

 藤野はもう来ていた。

 予想外の大人数に驚いたのだろう。あるいはもの凄い音を立てて開いたドアの方か。おそらく両方だ。彼女は目を丸くしてこっちをじっと見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ