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#10

こんにちは、ゆきん子です⛄️

あっという間に10話を迎えました!

毎日たくさんの方に読んでいただけることとても嬉しく思っています、ありがとうございます。

まだまだお話は始まったばかりですので、今後も楽しみにしていただけたら幸いです!

いいね、感想等もいただけたら嬉しいです!

今後ともよろしくお願いいたします!

【数日後・木曜・お昼】

あれから数日、授業がかぶっている水曜と金曜、そしてたまに琥珀を見つけた時に獅音は琥珀を昼食に誘った。琥珀も最初と比べ躊躇いもなく獅音の誘いにのっていた。


「お、今日は日替わりにしたんだ。確かにそのハンバーグおいしいもんな。」


――いや、まだ食べた事ないんだけど……こういうときってなんて言えばいいんだ。にしても相変わらずむかつく笑顔だな。


そんなことを考えながら琥珀は椅子に座る。

昼食を食べながら獅音が最近あったことを話し、それを琥珀は聞きながら同じく昼食をとる。初めて食べたあの時からこのスタンスは変わっていない。だからこそ、琥珀は獅音が自分と一緒に食べようとする理由に引っかかっていた。


――こいつは、俺といて楽しいのだろうか。


琥珀と比べて、たくさんの友人がいる獅音。そんな中、友人でもない自分と食べようするその意味が琥珀には理解できなかった。



【5限後】


5限の授業の終了を知らせるチャイムが鳴り、琥珀はゆっくりと片づけを始めた。今日は琥珀の祖父母が早く帰宅する日。だからなのか、片づけをする琥珀の手はいつもより遅かった。


――帰りたくないな……。ちょっと絵描いてから帰るか。


そう思いながらさっきまでいたα館を出て、琥珀は門とは反対に位置するΩ館へと向かう。Ω館・306号室。授業であまり使われていないこの教室はだんだんと琥珀のための教室へと化してきていた。


――今日もきっと誰もいない中、月明かりに照らされて。ただ寂しくぽつんといるんだろう。


まるで自分のように……と考えそうになることを恐れてか、琥珀は歩きながらふと上を向いた。

空は星が散らばり静かに、でもどこか弱く光っていた。


Ω館に着くと、琥珀は階段を登る。3階まで登ると奥にある306号室へと琥珀は目を向けた。廊下を進むとどの教室も下の階とは違い電気さえもついていなかった。306号室もそのうちの1つ。でも唯一他の教室と違うのは月明かりに照らされ、窓から差し込んでくること。琥珀は、スポットライトのように差し込む光に入ることはなく、ただぎりぎり当たらない場所に座りその光を見ながら絵を描くことが好きだった。


――ん?ドアがちょっと開いてる……今日は誰かこの教室を使っていたのか?いや、そんなまさか。ここは全然使われていないで有名の……。


琥珀の頭では様々な思考がうるさく飛び交う中、静かにドアを開け教室へと入る。数歩進むと琥珀の足は止まった。


――誰か……いる……?

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