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187  作者: Nora_
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「私としても楽でいいけどこんなことを繰り返し過ぎじゃない?」

「お姉ちゃんに文句を言ってください」

「私が頼んだのもあるの、だから久瑠美さんを責めるのはやめてあげてちょうだい」


 姉のことを好きでいる彼女が味方をしようとするのは分かっていた。

 そのため、文句があるなら姉に言ってくれというスタンスを貫いておく。


「で、当たり前のようにここに高美がいるのはなんで? 久瑠美さんに留守番でも頼まれてんの?」

「一緒に歩いてきたじゃない、だから違うわ」

「ま、久瑠美さんは受け入れたわけだから別にいいけどさ」


 私といるときの珠美とゆっくりしたいと高美ちゃんは言っていたけど、それは別になにも変わらないお姉さんだとしか……。

 だって他の誰かといるときは外面モードというか、一緒にいる相手に迷惑をかけないように行動するからだ。


「さ、私は今日もあんたの足を借りるわ」

「どうぞ」


 そうだこれこれ、これこそ私達って感じがする。

 抱きしめるとかキスとかは私達以外の人間がやればいい、それこそ高美ちゃんが目の前で姉を抱きしめてほしいところだった。

 ま、いちゃいちゃしたくなる気持ちは分からなくもないからね、あとはそういうことへの興味は捨てられないというわけで……。


「羨ましいわ、というか、私が久瑠美さんにしてあげたいぐらいよ」

「っても、あんたって冷えているからね」

「そうね、くる子みたいならよかったのに……」

「でも、だからこそ触れ合って温め合うというのもいいかもしれないわね」


 彼女はわざわざ体を起こして「こんな風にね」と実演をした、健全にいこうとしているのにすぐに揺らしてくれるのが彼女だった。


「あ、私達は付き合い始めたのよ」

「い、いつから?」

「一月ね」


 ありゃ、家に帰ればいつでも話せるというのにまだ教えていなかったらしい。

 また前と同じで驚いたような顔をしていてなにかが満たされてしまった。

 私も彼女のことを言えないぐらい変な趣味をしているようだ。


「あ、おめでとうくる子」

「ありがとう」

「私も久瑠美さんともっと仲良くなりたいわ」

「高美ちゃんなら大丈夫だよ」


 多少の妥協はあるかもしれないけど、姉が受け入れたことには変わらないから。

 だから悪いようにはならない、いや、仮に反対のことを願っていても意味はなくなることになる。


「……らない」

「「え?」」

「つまらないっ、あんたも高美とばかり話しているんじゃないわよっ」

「えぇ、いきなりどうしたの?」

「あんたは私の彼女でしょっ、いつもみたいに頭を撫でてこっちに集中しておけばいいのよ!」


 相変わらず彼女がどうしてそういう行動や発言をするのかは分からなかったけど、意地悪な人間ではないから分かったと返しておいたのだった。

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