自己紹介
(噛まなくてよかった)
結果から言うと、新入生代表挨拶は特に問題がなく終わった。
その後、入学式も終わり、現在は2時間目のロングホームルームの時間である。
「それでは、これから皆さんに自己紹介をしてもらいます」
その瞬間、教室に緊張が走った。
自己紹介
それは、その後の高校生活を左右する重要な出来事である。
ある者は自己紹介に失敗して、高校3年間をぼっちで過ごした。
一方で、ある者は自己紹介に成功して、高校3年の間で彼女を作り、さらに、友にも恵まれた。
このように、自己紹介で与えるイメージによって、その人のキャラが大まかに決定され、それによって周りの振る舞いが変わる。
ゆえに、充実した高校生活を送るためには、自己紹介で、好印象とは行かなくても、関心を持ってもらうことが重要なのである。
(うーん、何について話そうかなー)
何を話そうかと悩んでいる内に、どんどん順番が進んでいき、いつのまにか優里の番になっていた。
「か、梶岡優里です。え、えっとー、す、好きな物はお母さんが作ってくれたカレーです。これからよろしくお願いします」
優里さん、テンパりすぎです。
おかげで、考えた内容が全部吹っ飛んだわ。
優里が発表したとなると、次は僕の番か。
「金木孝憲です。好きなことはゲームをすることで、得意なことは料理をすることです。ゲームや、料理などが好きな人はぜひ声をかけてください。出来るだけたくさんの人と友達になりたいと思っているので、これからよろしくお願いします」
篠原さんが、驚いたような顔をこちらに向けてきた。
(ま、そうなるよね。中学にいた頃と全然違うもんね……)
その後も、自己紹介は順調に進み……
「篠原愛子です。好きなことは読書です。よろしくお願いします。」
「橘夏樹です。中学生の頃は、3年間ずっと吹奏楽部でした。好きなことは、友達と一緒に遊ぶことで、他には……えーっと…………みんなと仲良くしたいです。これからよろしくお願いします。」
自己紹介が終わり、その後は、宿題の提出や委員会決めをして、今日の学校は終わりとなった。




