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魔法少女物語ー2

魔法少女物語ーAの続編となります。注意してください。

魔法少女物語ー2作:月


う、、痛い。

なんだっけ。何してたんだっけ、、


ループ「ツチノコ。お前を過去に送る。でもお前なら死なないだろ?だからやり直せるんだ。この世界も、お前の弟の事も。」


は!

そうだ!のこ太は!魔族は!


あたりはシーンと静かだった。

つまり、空に魔族がいない。

もしかして成功してる?、、その、タイムリープ、、?


あ、そうだ、時間。今はえーっと、あ、魔法の端末!

そこには一ケ前の日付が表示されていた。


「一ケ月、、、」


と、そこでふと疑問。ここはどこ?

え?私一ケ月前何してたんだっけ?

えっと、えっと、落ち着け。

えーっと、そうだ!まずはリープさんに連絡、、いや!のこ太!

のこ太が無事か確認しなきゃ!

えっと、えーっと、、

とりあえずポータルさんに連絡しよう。それで家に帰るんだ。

そしてそれまでの空いた時間でリープさんに電話する。これが最適だ。


「あ、あの、リープさんですか!」

「おお、ツチノコ。どうした?」

「あ、あの、成功しました、タイムトラベル、、多分、ですけど、、」

「、、、、、、、、、ちょっと待て。何があった?」


ん?覚えてないのか?

「えっと、じゃああの、この後会いましょう。あ、ポータルが開いたのでじゃあまた!」


ポータルを通りポータルさんの近くに行く。それでまた別途家までのポータルを開いてもらう。


家の前にいる。今、私は家の前にいる。

よし。開けるぞ。

私は自分の端末をドアにかざして鍵を開錠する。そして中に入る。




「あ、お姉ちゃん、おかえり。」


10

リープ先輩に時間をとってもらった。

「つまり、魔族がこれから攻めて来ると?」

リープ先輩は私の話を信じてくれた。なぜなら、過去に行くための青い弾丸が消えていたから。限りある弾丸が一つ消えたというのだ。これは私が過去に来たから。それの何よりの証拠だった。

「はい。そして関係があるか分かりませんが、弟ののこ太が殺されました。」

「。。。そうか。僕はそれを覚えていないわけか。なら、記憶が残されるのは、、いや、専門家に聞きに行け。僕は色々整理したいことがある。」


結局リープ先輩とは10分程度しか話さなかった。

そして専門家であるらしい人を紹介された。名前はロック。職業は探偵らしい。


今日は帰ろう。のこ太にお土産を買って帰ろう。


11

「うーん。私が興味あるのは密室の方だね。というか、私が専門としているのは事件なのだよ。だから時間を専門とするもの、例えばタイムやif、ラプラスなんかにタイムリープは聞いた方がいいとも思うが、私がおしている専門家がもう一人いる。そいつには連絡をとって、あと30分もしないうちにここに来る。だから密室の方を詳しく説明してほしい。」

私はロックさんと対面していた。場所は魔法の国にあるロック探偵事務所。

「えっと、何から話していいのか、、ちょっと分からないんですが、、」

「ああ、大丈夫。もう犯人の目星はついてるから。」

え?はい?

「えっと、ちょっと待ってください。ロックさんにはもうわかったって言うんですか?」

「私には全部わかってるよ。でも、分かってることが多すぎてどれが正解なのか分からないんだよね。」

これが、探偵。本物の専門家。魔法探偵。しかもこの人、魔法は名前の通り鍵をかけること。ドアをロックすることがこの人の魔法。つまり、推理に魔法は使っていない。それなのにこのスピード。圧巻。それしか頭になかった。

「そんなに驚くことはないよ。知識があればこの程度は簡単なんだ。しかし、開けられない密室とは興味深い。今は7通りしか思いついていないね。」

7通りも。

「えっと、犯人は誰なんですか?」

「うーんとね、それは今は言えないかな。言うと僕の首が飛びかねない。しかしまぁ、どうせこの時間も巻き戻るから明かしてもいいと思うけどね。じゃあこうしよう。次に僕と初対面になったときはあやとりについて聞くといい。」

え?あやとり?それってあやとりさんのこと?

「それで、密室の方だが、もう一回聞いておきたい。」

「え、はい。私は任務にあたっていました。えっと、家にはいつも弟がいます。弟は外と接点を持ちたがらないので携帯電話も番号を使ってないんです。それで、ドア。ドアは弟の指紋か、私の魔法端末でしか開けることはできません。オートロックなので閉めることは簡単にできます。閉めるのに鍵もなにも要りません。でも開けることができない。それに弟は、、頭を銃で撃たれたみたいなんですよね。あ、その、みたいというのは弾丸は見つかってないので、その、検視になるんですが。窓も割れてなかったですし、壁にも弾痕はありませんでした。えっと、これくらいですかね?」

「結構。じゃあソルブ、ああ、例の時間の専門家ね。そいつが来るまで密室の謎解きとしゃれこもうか。まずは質問だ。鍵は本当にかかっていたのか?」

「はい。鍵が開く音は覚えています。」

「違う。そこじゃない。君が任務に行くと言って家を出たときだ。」

「え?、、、それは、、かかっていたんじゃないんですか?だってオートロックで、、」

「そこなんだよ。解法その1。鍵が開いていたという説。つまりだな、これは錯覚なんだよ。オートロックならわざわざ鍵がかかっているのかを確認したりしなくなるだろ?だからドアに細工して鍵がかからないようにすればいい。そうすれば犯人は自由に家に入れることになるね。だってドアは開いているんだから。」

あ、、、そうか。私はドアに鍵はかかっているものだとばかり思っていた。だから開けられない密室が生まれる。ならば、最初から開いていたならこんなおかしな話は成り立たない。

「そう。実は密室じゃなかった。これはミステリーにおいてある話だよね。ああ、ドアの細工はなんか磁石とかでいいと思うよ。鍵がかからないようにするための板でもなんでも構わない。弟君も外には行かないから鍵がかかっているか、というよりドアに慎重にはならないでしょ。だって1年近くそういう生活をしてきたんだ。確認を怠るようになるのが人間ってものだろう?自動車もそれで盗まれたりするんだし。えっと、それで犯人は弟君をやったあとにドアの細工を外して家を出ればいい。今回は本当にオートロックさせたんだろうね。なにせ君がドアを開く音を覚えている。これで解法1は終了かな。」

私は息をのむ。

「あ、解法2は君の推理で合っているよ。リープが弟君を過去に飛ばした説ね。それも一つの解法だ。じゃあ質問だ。魔法の有効範囲はわかるかい?」

「え、さ。さぁ?」

「見えていることだ。魔法はイメージを元に作られる。つまり想像できないものはできない。でも逆に言うと見えていればいいんだ。さっき言ったね、窓が割れてなかった。つまり弟君の近くには窓があった。なら、そこから弟君を見れば魔法は使える。これが解法3だ。魔法はガラスなんかは透き通るからね、だから遠隔で魔法は使える。そして次が解法4。これも窓を使ったものだ。簡単だ窓から侵入すればいい。」

「ん、いや、待ってください。窓は鍵がかけっぱなしです。それに事件後も鍵は閉まってました。」

「それも魔法でなんとかできるんだよ。例えば僕の妹はアンといって鍵を開けるのが魔法だ。妹と僕でアンロック。まぁこれは僕の妹が犯人だと言っているようなものだがね。あ、あとはコピーとか端末にも同じ魔法は使えるか。いや、ごめん。話がそれてしまったけれど、窓を使うというのはこういう意味なんだ。窓枠ごと外して中に入ればいい。以上だ。」

「窓枠ごと?、、つまり、窓は開けてないってことですか?」

「そう。窓の鍵なんてものは今回関係ないんだ。窓枠ごと外せば、そこには壁に突如として穴が開いたようなもの。そこからなら侵入も簡単だ。閉じるのも簡単だ。窓枠ごと移動させればいい。」

そんな。そんな大胆なことが。

「さて、君は窓枠について調べたかな?」

「、、、、いいえ。そんなこと、思いもしませんでした。」

「だろうね。まぁ、これじゃあドア枠ごとなんて推理もまかり通るけれど。、、、、じゃあ次は解法5。これは犯人は1人しかいなんだけれど。サイズって奴は知ってるかな?自分自身の体の大きさを自由に変えられる魔法少女だ。これならどんなに小さな隙間でももぐりこめる。、、、、。。解法6は簡単だ。弟君が誰かを自ら家に入れさえすればいい。」

「弟は、のこ太は誰も家に入れたりしません。」

「それは思い込みだね。今まで誰一人として家に入れなかったからと言って今回も家に入れなかったとは限らないだろう。ならこうしよう。印象操作できる魔法を使って弟君に鍵を開けさせた。いや、いっそのこと相手を自由に操る魔法でもいい。とにかく弟君がドアを開けた。これが解法6だ。解法7。これはもうなんでも良いんだ。君の勘違いによるものだと思ってくれ。」

「勘違い、、?」

「そう。例えば実は弟君は死んでいなかった、とかね。遺体は弟君のじゃなかったとか。これは記憶操作の類だね。あとはそうだな、君が家に入る時、実は誰かと一緒だったとかなんとか。もちろん犯人だね。そして弟君をやっつけた。そして記憶を操作されて忘れているだの、家に入ったのは透明になる魔法少女で一緒に家に入って弟君がやられたのだの犯人が天上にいたなどなど。魔法を使えばなんでもできる。まぁ、それが魔法なわけだけれど。とにかく君が家に入るまでに事件は起こってなかった。そして家に入ると同時に事件は起こった。魔法とかなんとやらで。これが解法7だ。」


12

ソルブさんが来た。ロックさんのお墨付き、時間の専門家だった。


ツチノコ「(正直、もう頭が疲れたよ。)」


「それで、タイムリープについて聞かせてもらってもいい?」

「はい。えーっと、リープさんの拳銃で撃たれて、でも私は不死身なので死ななくて、この一ケ月まで飛ばされました。」

「、、以上?」

「え、あ、はい、、」

「ちょっと確認させてもらうよ。えーっと、リープもこのことを覚えてなかったんだよね?」

「はい。」

「つまり特異点は君なのか?君が特異点であることは分かってる?」

「えっと、すみません。特異点ってなんですか?」

「あーごめん。えーっとね、この場合は、簡単に言うとこの世界ではない記憶を持っている人のことだよ。ほら、ツチノコは今でいうところの未来を知ってることになるだろ?だから特異点なんだ。でも特異点が一つとは限らないからね。弾丸の持ち主であるリープも特異点だと思ったんだが違ったみたいだ。

そうだな、未来を変えたいならできるだけ未来の話はしない方がいい。ややこしくなるしタイムパラドックスが起きたら大変だから。」

「タイムパラドックスが起こるとどうなるんですか?」

「、、、、、分からない。それが答えだよ。そうだな、あとはリープの拳銃のデータが欲しい。君が行っているのは、、待て、この時間に別のツチノコがいたりしないか?つまりタイムリープなのかタイムトラベルなのかって話になるわけだが。」

「それはない、、と思います。」

「うーん、じゃあタイムリープなのか、あ、いや、リープが行うのだからタイムリープでいいのか?あとは世界線変動だな。いや、この場合は世界線移動になるのかもしれないが、、、」


なにやらソルブさんは1人でつぶやいているらしかった。

「つまり、結論としては二つほど考えられる。つまり、リープが撃ったものの情報が時を超えるパターン。これはタキオンに関係することで、つまり因果関係が逆になるものなのだが、、、。えっと、つまり、撃たれたものが時を超えるって考えだ。それともう一つは世界線の変動。君が実は別の世界線の者だと考えるのだとすれば時間が戻ったのではなく世界そのものが変わったということになるがこれには膨大な、いや、時空をこえて、いや、でもリープでも因果関係が逆転しているのだから次元を超えているのか。」


ツチノコ「(正直に言おう。何言ってるかさっぱりわからない!)」


・・・・・・・・・・

「なんにせよ、特異点が君だけというのなら君だけがタイムリーパーとして考えていいだろう。世界そのものを変えたいのであればタイムさんに頼むことだ。それとメモリーさんなら記憶を他人にも共有できるから疑似ループはできるぞ。」


ツチノコ「うwwくぁ!」

「お前、寝てただろ。」

「す、すみません、、、」

「まぁ、いいか。さて、君はこれからどうするつもりだ?」

「、、、、のこ太を絶対に守ります。」

「そうか。くれぐれもタイムパラドックスは起こさないようにな。じゃあ、俺はこれで、あ、ロックに話があるんだった。」

「はい。ありがとうございました。」

「あぁ、そうだ。ツチノコ。魔族を止めておくれよ。」

ロックさんがそう言った。何かの本を読みながら。


私は家に帰った。


「ロック、今回は何パターン話したんだ?」

「7つだね」

「お前、もしかして、、」

「いや、一番ひどいのは言って無いよ。だから本当は8パターンあるんだよ。」

「ならいいか。でも、それが真実なのか?」

「、、まだ分からないさ。魔法が絡むなら可能性は無限大だ。」



13

私は考えていた。ロックさんが言っていたこと。

「しかしまぁ、どうせこの時間も巻き戻るから明かしてもいいと思うけどね。」

どういうことだろう。

「あぁ、そうだ。ツチノコ。魔族を止めておくれよ。」

これもどういうことだ?ロックさんには全部わかっているらしかった。

でも、私もそこは気がかりだった。魔族が攻めてきた。そして事件は起こった。とても無関係とは思えなかった。

やっぱり何か関連があるのか?

それも、ロックさんには分かっているのだろうか?

よし。大丈夫。のこ太は私が守る。事件は4週間後だ。それまでに何か手を打っておこう。やれることはやっておきたい。そう。この時間が巻き戻ったとしても私の記憶は戻らない。大丈夫。何とかして見せる。


ー魔法情報センターにてー


人間→悪魔 or 天使

魔法少女→魔族 ↔ 天族


うーん、やっぱりこれだよなー。魔族の王が魔王、天族の王が正義さん。

どうしたらいいのやら。


私はどうしたらいいのか分からなかった。よし!こういうときは偉い人に聞くに限る!

安直かな?でも、魔族を倒すなら、、、


「あの、すみません。」

「はい!コンタクトと申します!なんでしょうか!」

テンション高いな。

「あの、天族や天使の偉い方にお会いできませんか?」

「えーっと、正義さんでよろしかったですか!」

「え?!会えるんですか?」

「はい!魔法少女ですからね!それに先ほど調べてたらしかったので一番偉い方にお会いした方が話が速いかなと思いました!」

すごい。全部お見通し。これが連絡をとることで有名なコンタクトさんの仕事っぷり。

「えっと、ではなるべく早めにお願いします。」

「はい!」

そういって彼女は目を閉じる。どうやら色々連絡をとっているらしかった。どうやらこれが彼女の魔法らしい。

「はい!では今日の15時でどうでしょう!」

「え?あと30分じゃないですか。」

「はい!なるべく早くということだったので!映画の撮影の合間にしました!こちらチケットになります!ありがとうございました!」

え、私ほとんど何も喋ってないんだけど、なんか決まってしまったらしい。えっと、あ、このチケットはポータルさんのところで使えるものだ。あ、そうだよな。あと30分でポータルなしに撮影現場行けって方が無理だよな。あと、そうか。私は見たことなかったが、そういえば魔族対戦という映画があるらしい。ほとんどが魔法の国で撮影され、ヒーロー映画として人気が高い映画。そういえばあったなそんなの。

うーん、あと20分。本人に会うのに何にも情報がないのも変だよな。

私は映画の雑誌に手を伸ばした。へー、意外と魔族対戦は人気らしかった。今は続編の5を撮影しているとのこと。結構続いてるな。CGを一切使わない撮影らしい。まぁ、魔法でCGなんて簡単に超えれるもんなぁ。えーっと、幻影さんという魔法少女がいわゆるCG担当、それにメイクさんが化粧をして、えーっと、なんやかんやで完成するらしい。興行収入ランキング1位をとったこともあるのか。全然見てなかった。最近やりたいことが多すぎて困ってたもんなぁ。ああ!じゃあこの一ケ月の配信はなかったことになるのか!え、あのゲームクリアするのに時間かかったのに、、


あ、時間だ。私は撮影現場へと向かう。


14

えーっと、ここが正義さんの控え室。ここで待たせてもらおう。そういえば撮影現場なんて初めて来たな。白い壁に鏡、椅子にメイク道具。想像していた控え室という感じだった。

コンコン

「おはようございます。正義入りまーす。」

「はい。正義さん入りましたー」

あ、来たみたい。けどピンクの魔法少女だった。

「あ、こんにちは。」

「おはようございます。正義と申します。」

ん?えーーーー!!ちょっとまって!正義さんて白い魔法少女じゃないの?だって雑誌でも白い恰好で、、、いや、あれは衣装なのか!メイクも違うし、全然分からなかった、、、

「あ!はい!宜しくお願いいたします!」

「えーっと、新しいスタッフさん?」

「いえ、私は正義さんに用事があるツチノコと申します。」

「ああ、あなたが。失礼しました。コンタクトさんから話は聞いています。要件とはなんでしょう?」


「魔族対戦の話ですか?」

「違うんです。本当に魔族が攻めて来たんです。本当の話です。」

「うーん、でも魔族はそんなこと一度も、、えーっと、それで私に止めてほしいって事ですか?」

「そうです。なんとかできませんか?」

「うーん、そうですね。やっぱり魔王さんに直接聞いてみるのがいいと思います。楽屋は隣ですし。」

「はぁ、となり、、」

え?ちょっと待って!

「今となりに魔王がいるって言いました?!」

「え?えぇ、なにせ魔族対戦の撮影ですからね。魔王さんなら隣にいますよ?もう入られているかと思いますけれど、、」

え゛。

「えーっと、あの一緒に行きましょうか?」

ちょっと休ませてほしい。けど、のこ太を守るために必要なら!

「お願いします。」


コンコン

「し、失礼しまーす。」

「おはようございます。魔王さん、こちらツチノコさん。お話があるそうです。」

「あ、はい。おはようございます。魔王と申します。」

うっ、こっちも意外な見た目。真っ白いセーラー服とハートのフリル付き。あの黒い恰好は撮影用ね。うん。よし。そして角もないし。うん、あの映画はフィクションね。


(よし。最悪またリープしよう。)

「あの、一ケ月後に攻めようとしてますよね?」

正面突破。今の私にできるのはせめて情報を仕入れる事。

「魔族対戦の話ですか?」

「違うんです。本当に魔族が攻めて来たんです。本当の話です。」

「え、で、でも私たちはそんなことしませんし、みんないい子ですよ?」

えっ、どうしよう。この子可愛い。いや、見た目に騙されちゃだめだ!

「えっと!魔法を教えてもらおうか!」

なんだか変な日本語になってしまった。

「えっと、絶望を力に変えるものです。」

ほらきた!魔王っぽいところ!

「え?ツチノコちゃん、映画見てくれてないの?」

正義さんからの質問が痛い。

「えっと、それはすみません。」

そうだよね。現場に殴りこみに行っているようなもんなのに映画見たことないって失礼だよね。すみませんでした。もう一回こころの中で謝っておこう。

「いや、違うんだよ。責めてるわけじゃなくて、単純に知らないのかなって思って、、あ、私の魔法は希望を力に変えることだよ。」

あ、正義さんっぽい魔法で良かった。


正義「あのね、ツチノコちゃん。それは陰って言う組織じゃないかな?」

魔王「はい。私もそう思いました。」

色々3人で話し合った結果、魔族側でそんな動きは見られないし、それをやるとしたら影という組織らしいという結論になった。

正義「あのね、陰って言うのは魔法少女も殺すほどの力を持ってる集団なの。今のところ目立った動きはないけど、、」

いや、魔法少女を殺す組織ってだけで結構目立ってると思うけど、、

正義「でも翼を持っていたんだよね?」

ツチノコ「はい。みんな黒い翼で、、」

正義「黒色なの?珍しいね。」

魔王「多分色を染めてるんだね。羽は魔法に合った色でカラフルなのが普通だから。」

色で染めてる?なんの為に?

魔王「もしかして、それって幻影なんじゃ?

え?いや、幻影さんを責めているわけじゃないですよ!黒い翼なんてそうそうないから本物じゃないのかなって思っただけで!」

あ、そうか。ロックさんの推理にもあった。私の勘違い。その可能性があるか。

正義「なんだかツチノコちゃんをはめようとしてるみたいだね。」

え?確かに。のこ太の死と魔族の攻撃。これがあったから私は時を超えたんだ。でも、その二つとも偽物の可能性がある。

魔法端末に3回連続のメール。

魔王「緊急連絡!!」

待って。それって、、、


世界はまた黒い翼に包まれた。


15

「行かなくちゃ。私、行かなくちゃ!」

家に!のこ太に!

ポータルをくぐり家の前まで来る。まて、鍵がかかっているかの確認だ。

ガタン

大丈夫。鍵はかかってる。魔法の端末で開錠する。

「のこ太!!!」


そんな、、


部屋は異常に寒かった。のこ太は異常に冷たかった。当然だ。全身が凍っているのだから。

「くそっ!!」


ポータルをくぐりリープに会う。


「だめでした。またやり直させてください。」

「だめだ。依存するぞ。」

「構いません。撃ってください。」

「、、、いや!二回同じやつに撃ったことなんてない!どうなるか分からないんだぞ!!」

「撃てって言ってるだろ!!」

撃ってくれないなら自分から引き金を引くまで。拳銃を奪いに殴りにかかる。

パシッ!

止められた。片手で止められた。そうだった。こいつは2級だったっけ。それなら!

足を使い蹴りにいく。

「うわっ!!」

なにをされた?飛ばされた。


「でも、奪いましたよ、これ。」

私はリープの拳銃を手に持っていた。どうやらリボルバー式らしい。6発入るのか、、

「素直に渡すと思うか?」

くそっ!弾がない!!6発とも空だった。

「お前、本気か?本気でこの状況を止められると思っているのか。」

「やれるかではありません。私にはやるしかないんです!」


・・・・・・

「そうか。分かったよ。」

そういうとリープは青い弾をこちらに投げてきた。

「あと4発だ!失敗するなよ。」

私はうなずき、弾を拳銃に詰める。

ガチャリ

後は撃つだけだ。

「ふーーーーー。」

冷静になれ。

右手で拳銃を握る。

左手で頭を支える。

逃げるな。

今は逃げてる場合じゃないだろ。

何が正しいのか。

何が答えなのか。

右手の拳銃をゆっくり額に押し付ける。

「ふーーーーーーーーーーーー」



引き金を、引いた。


TO BE COUNTINEWD 魔法少女物語ー2 ー終ー 2024 ー月

さて、どうなるのやら。

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