44話 -盗賊もどき-
「えと、あの……」
言葉が出てこない。
というか出る訳ないよね!?
あんなことになっといてさあ!?
いやまあ僕は悪くないけどね?
……悪くないよね?
いや悪くないよ!?
「あれ?というか妹さんが迷子になってるのにどうしてじっch、ラックと戦ってたんですか?」
シュンが話しかける。
「ギクッ。」
いや漫画か。
ギクッなんて普通口に出さないでしょ、と心の中でツッコむ。
いや漫画でも口には出さねえよ。
「いや〜〜その〜〜?これには深い理由があったり〜〜〜〜無かったり?」
「お姉ちゃん私のこと忘れてたの……?」
「あーーーーー違う!違わないけど違うのよ!」
これ忘れてたやつだな。
見たらわかる、分かりやすい人だ。
感情が口と顔にすぐに出る。
心理戦とか苦手そう。
「お?かわいい子もいんじゃねぇか。」
突然後ろから声がする。
よく考えれば今はバトルロワイヤル中。
敵が来ない訳なかったなー。
「隊長!こんなガキ、俺たちだけで十分っすよ!俺らにやらせてくだせぇ。」
みるからに悪そうな見た目をした奴だ。
というかガキって言った時僕の方見たよな?
ふざけないでいただきたい。
「あー盗賊クランか。」
シュンが呟く。
「何?その盗賊クランって奴?」
魔女さんが質問する。
「え、あーえっと……」
「ファイでいいわ。このゲームのニックネームはファイなの。」
「ファイさんね。盗賊クランってのは、PK集団。PKわかる?プレイヤーキラーって奴。んで、盗賊クランってのは、PKする人たちを集めて、盗賊のロールプレイをしてる集団。」
「オッケー。大体わかったわ。」
「お?会議は終わったかぁ?」
「こんなガキたちなんて一瞬だろうしな!
会議の時間くらいくれてやらねぇとな!」
「そっすね!」
うわぁ……一応剣構えとこ……。
まぁ結果は目に見えてるけど。
ふっ……遅れてしまったぜ……
別にリアルでvrしてたとかではないんだが……
すまんかった。
ごめんなさい。




