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僕は優等生

作者: ハリネズミ遺伝子

僕は優等生だ。

そんな僕の自慢を聞いてほしい。

僕は優等生だった。

小学校のテストは満点が基本、なんなら98点で親に怒られたこともある。

漢字テストで消し忘れがあっただけなので怒られるというか、時間余ってるなら見直ししなさいなって言われただけだけど。

現場猫を知った今なら言い返せるけど、当時の僕はすごく悔しかったのをよく覚えている。

ダブルチェックは意味ないからね。リスク管理しっかりね。


中学校では定期テストのたびに順位が発表されてた。

全部の科目でいつも上から一桁だった。

美術や音楽、体育の実技だって、申し分ないくらいにできた。

素行もいいからまさに模範生だった。


高校でもそう、最初のテストこそ上に3割いたけどそこから頑張ってトップ5%くらいにいつもいた。

そんな頭のいい僕は頭のいい人しか入れない大学を受けて落ちた。

でもそんなに凹まなかった。

僕の苦手科目が得意な人が集まる大学にあと3点までせまったんだ。

十分どころじゃないくらい、日本で上から数えてもまだまだ早すぎるくらいには賢いってかえって自信になった。


浪人してる間の予備校でもずっと1位。うそ、3位くらい。

でもそれにしたって十分、リベンジ合格したもん。

みんなが名前とそのレベルを知ってる大学に入れたんだ。

一浪しただけで入れたならそれだけですごい。


大学は今までよりちょっと苦戦した。

サークルも頑張ってたし、内容も難しいからね。

それにしたってちゃんと4年で卒業して進級したんだもん。

賢い!えらい!すごい!


こんな僕だけど、だからって傲慢だったわけじゃない。

自分のこと大事にしなって言われるくらい面倒見のいい人だった。

鼻にかけることなくいつも真面目に頑張ってて、仲間思いで、好奇心旺盛、向上心満々。

そんなころの自分を思い出して自分でもかっこいいって思う。

キムタクとかソニックとか、あんな感じになりたくて頑張ってたし、実際当時の僕はかっこよかったと思う。


今?世界一のバカは自分だと思ってる。

世界一ダサい、世界一みっともない、世界一クズ。

何も成し遂げてない、ちょっと要領がよかっただけでその実何も手にしてない。

だから焦って無理して、かっこよくなりたくて、掴み取ったのは処方箋。

ご飯食べれないし、洗濯もできない。勉強しても頭に入らない。

できないってお医者さんとか親とかに言ってるけど、実はしてないだけ。

気づいてるよ、鬱とかじゃなくてただずるいだけだって。

一番キライだったズルイやつに、僕がなっただけ。

サボってるだけ。やればできるくせに。

できないんだったらこの文章書いてるのは何さ、今までろくにやってこなかったくせに。

前書いたやつに誤字あったぞ、下手くそが急に思い立ってやるからだぞ。

BMI18切って焦ってるくせに、こんな拙文書くよりやることあるだろうが。


僕は優等生だ。

優等生の僕はなんだってわかるんだ。

だからそんな自分がキライ。

ほんとは優等生じゃないことも、優等生じゃない自分に気づくことも。

僕は優等生だ。

そんな僕の卑下を聞いてほしい。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分も『永遠のナンバーツー』でした。あらゆることができ、反面、いつも一位は他人でした。悔しいですよね。こういう歯痒さ。 [一言] BMIヤバいですね(^-^;お気を付けて。
2021/10/26 01:21 退会済み
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