励まし会
この話を更新した後作品タイトルを変更します。
新たな作品タイトルは
特殊能力でツインテ美少女にTSした俺は困惑したが、大切な女の子を守るために男心を捨てる覚悟した
に変更します。
「皆さんパトカーに乗せられてましたが、ナニか悪いことしましたカ?」
「……」
何故俺だけを見るシンディー。言っとくが犯人は俺じゃない!
「いや、実は……」
ちょっ指差すな!突っ込んで楽しいのは分かるけど、こっちは疲れてるんだからな静かにしてよ。
とは言え無視すると誤解されると困るので、さっき起きた出来事をシンディーにこと細かく教えた。「オー」と相づちうつけど分かってんのかな?
「オーケー了解でーースッ! ところで光輝、いつオンナに目覚めた?」
「ぐっ!」
突っ込むところそこかよシンディー。
ああ、突然のおしとやかな口調突っ込まれると思ってたけど、その前に俺たちが刺客に襲われたことの感想の方が先じゃないのか?
「うふふっシンディーさんは知らないと思いますから教えときますね。あたしはクイーン杯に出場する決意をいたしましたの。ですのでクイーン杯で優勝するにはより女性らしくなりませんといけませんの」
はあっ演技とは言ってもこれだけの長台詞は疲れるし、羞恥心で精神が削れる。ちなみにおしとやかな口調は昔読んだ悪役令嬢ラノベから拝借した。
「ワオ」
案の定シンディーは池の鯉みたいに口をポカンと開けて見てた。その口餌放り込むぞ。
「光輝」
「なんだよシンディー?」
「自分に素直になれてよかったデスね」
よくないわっ!
◇ ◇ ◇
部室に入ると参加者全員揃っていた。ええと参加者は桃野部長と青山副部長とオカマな棘無先輩と学級委員長の柊さん。それと俺達含めて七人だ。
本来生徒会選挙で落選した角田須先輩を励ます会だったけど、当人はと言うと朝色々あったね。角田須先輩は意気消沈して励まし会どころじゃないみたい。
となると、これは誰の励まし会なんだと疑問に思う。原因は新咲生徒会による悪政が予想される。だから皆んなの励まし会なんだ。
「ちょっと遅かったわねアンタ?」
棘無先輩が俺だけにオネエ口調で突っかかって来た。あっこんな所に女口調の先輩だ。棘無先輩の心は女。いわゆる性同一障害ってヤツかな?
まあ、先輩の場合本当か知らんけど。
棘無先輩が当たるのは俺が本物の美少女になったからなんだ。要は嫉妬なんだね。俺が座るとあえて正面に座って睨んでくるから困りもの。
迷惑だから勝手にライバル視しないでね。
「今日は大変だったね」
副部長が言ってきた。何故知ってる?
「可愛いお父さんから連絡あってね」
見かけに惑わされるなっ可愛らしいけど中身は親父だぞ。
それにしても親父いつ部室に事件の連絡した?駐車場でコソコソ身を隠していた時かなぁ。
「親父より優秀な刑事さんのおかげで助かったわ」
「……わ? どうしたんだい光輝君?」
「あ……」
口調指摘されて素に戻るな自分。俺は副部長にクイーン修行の内容を説明した。常に背後には可愛い鬼軍曹が睨みを利かせているから内心ヒヤヒヤだ。
「そうか、頑張ってね」
「ありがとうございます副部長」
分かってますよ。男心を捨てる覚悟でクイーン杯に挑みますよ。
机をテーブル状に並べてその上に白いテーブルクロスを掛けて大皿にお菓子を盛って、ジュースを紙コップに注いで準備完了した。
あとは席決めだけど俺は棘無先輩を警戒して、彼が席を決めるまで立って様子見だ。
「ちょっとアンタ早く座りなさいよ」
……棘無先輩どうして俺の出方待っているんですか?
お互い座らず、いがみ合っていたけど根負けした俺が先に座ると棘無先輩が睨みながら俺の正面の席に座った。
ウッザ!
「隣イイデスカ?」
「あっいいよ」
シンディーが俺の右隣に座ると、凛花ちゃんが慌てて俺の左席に座った。全くもうっ負けず嫌いなんだから。
いやぁ両手に花とはバラ色人生幸せだ。女体化様々だな。
女体化と言えば大浴場で初めてシンディーと会った時入れ替わるように白王子と出会った日を思い出した。
あの日の夜シンディーは俺から逃げるように風呂から上がって姿を消し、澄ました顔の白王子と会った。
もし、シンディーの正体が白王子なら納得だけど、すぐ上がってから会った白王子は身体も髪の毛も濡れてなかったし、白いスーツを着ていた。
それでも不審に思っていた俺にわざわざ鍛え上げた上半身裸を見せてくれた白王子は、確かに男だった。しかも素肌は乾燥していて風呂上りには見えなかった。
乾燥していた件は不明だけど俺は白王子とシンディーは同一人物だと思う。だってこの二人が一緒にいるとこ見たことない。
それに、俺と同じ性転換能力だとしたら?
白王子の能力は他人の思考を読み取るサトリだと言っていたけど、今思うと嘘かも知れない。本当の能力が性転換で、変えられない俺と違って何回でも男女の性をチェンジ出来るとしたら?
充分あり得る若干異なるが俺と同じ性転換能力者だ。
「おいっ白王子はどうした?」
「ホワイ? 何故シンディーに聞く?」
「すっとぼけるな、白王子はお前だろシンディー?」
「……ワタシ日本語ワカリマセーン」
シンディーは首をひねった。こんな時だけ日本語知らないフリか? ますます怪しいね。
俺は腕組みして考え込んでいると左肩を指で叩かれた。振り向くと鬼軍曹凛花ちゃんが顔真っ赤にして睨んでいた。
あっイケね、ついおしとやか口調忘れてた。怖いなぁ凛花ちゃん。
まあ、こうして皆んなの励まし会が始まった。




