表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

女の子だらけ(女の子しかいない)合コンの一幕

作者: 百合ののの

なんか書きたいけど文章力落ちまくってる今日この頃

どうしてこうなった。

私――――篠目椿は大学の友人に誘われて合コンに来たはずだったのだ。それがどうして、私を誘った友人とポッキーゲームをしている!?


人生このかた二十年。年齢イコール彼氏無しで特筆すべき点もなく、何かに熱中した経験もないつまらない人間なのだ。

つい先日二十歳という節目を迎えて、自分を少しでも変えてみようと友人の誘いに乗ったまではよかったのだ。


来てみればその合コン、私も含め横三人が女の子。そして反対側の席三人も女の子。

なんだこれ。


「えっと、篠目椿、二十歳です。趣味は料理で、たまにお菓子も作ったりする、かな。よろしく」


一応昨日考えておいた自己紹介。

まさか合コンなのに男が一人もいないとか考えもしなかった。

友人の手前帰るとも言い出せず、なんとなく流されて私はそこに座っていた。


男性が一人もいないことにも、私以外は皆違和感を感じることなくまるで一般的な合コンのように盛り上がっていた。


「ほら、もう一杯」


気付けば私もお酒が入り、ほろ酔い気分。

なんだか頭もぽかぽかして、あ、だめだこれ飲みすぎた。


合コンは佳境に差し掛かり、そして物語の中では定番ともいえる王様ゲーム。


私は手元にある割り箸に書いてある数字をこっそり見た。

三番かぁ……。


王様になった子が割り箸を掲げて元気よく宣言する。


「じゃあ、二番と三番がポッキーゲーム」


三番、私か……。


アルコールでぽやっとした頭のまま私は立ち上がる。

あれ、三番って言われてた気がしたんだけど、なにするんだっけ。


「あれ? 三番って椿なんだ」


私をこの摩訶不思議な合コンに誘った友達が、二番の棒を持って笑っている。


「ほら、大丈夫? ふらふらしてるよ。飲みすぎだっての。そこすわってさ、やろ」


と私を長椅子に座らせながら友人が言って、おもむろにポッキーを加えると私に反対側を加えるように指さしてきた。

ぼんやりとしたまま、私は反対側をかじる。


だんだんとお互いの顔が近くなるにつれて、私の思考もはっきりしてきた。


顔ちかっ!


友人とは中学の時に『昨日見たドラマの話』で盛り上がって以来、高校、大学とずっと一緒だ。

けれどこういうことをするような関係では全くないし、今までそういった気配も一切なかった。


どうしてこうなった。

冒頭の思考に戻るのだ。


ポッキーの残りはわずか数ミリ。


え、ちょっと。


まとまらない思考で何を考えても無駄である。

気付けば最後の数ミリは友人が食べきっていた。私の唇に何か柔らかいものが当たって、なんだか不思議な気分になる。

それでも嫌な気はしなかった。


そこからの記憶は私には残っていない。


後日、大学で友人に会った。


「おはよー、椿」


「おはよ」


いつもと変わらない友人の姿にほっとするも、なんだか残念に思ってしまう自分がいた。

多分これからも私たちの関係は変わらないままなんだろうなと、私たちはいつものように講義へ向かった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ