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1/10:文の訂正
聖騎士になる為の訓練が始まって2年目。
そう、ゲームの開始時期。
だけど私にはどうでもよかった。
私にとって重要なのは如何にレナートに勝利をするかということだ。
剣だけの勝負ではどうやっても適わない。
努力だけでは越えられないんだと言うのをはじめて目のあたりにしたよ。
そして魔法だけの勝負では以前なら2回に1度は勝てたのに最近は魔法すら勝つのが難しくなった。
どんなに頑張っても越えられない壁ってあるんだね。
ゲームでアデリーナが嫉妬した気持ちもわからなくはない。
それでも負けるわけにはいかないと訓練訓練の日々。
生前ではインドア派だったのに死後は完全にアウトドア派だなと思いながら今日も魔法訓練に励んでいると他の補佐メンバーがやってきた。
「アディちゃんは相変わらず訓練ばかりですの?
たまには女磨きもしないと駄目よ?」
「どうあがいてもマイヤ先輩達に適わないですよ。
今日はどうしたんですか?」
スタイル完璧のマイヤ先輩に私は笑顔で答える。
本当に羨ましい程のナイスバディーの持ち主だよ。
「やっほー。アディなら磨けば私よりきれいになると思うよ。
今日はさ、最近のレナートについての様子を聞きに来たんだよ」
ナーシャ先輩の言葉に疑問符しか浮かばない。
何故レナートの様子を聞きたがるんだろう。
「ナーシャお姉様それではアディお姉様もわかりませんよ。
もしかしてお姉様?同じ学年なのに聖女候補の事気付いてないですか?」
後輩のルフィナは何故か年上の女性はお姉様呼びにする子だ。
それにしても聖女の事で何かあっただろうか。
「え?ジアーナの事ですか?
最近訓練サボり気味でどうしたのかなってことくらいでしょうか?」
「「「・・・・・」」」
あれ?
ルフィナの問いに答えた私に何故3人とも冷たい視線をよこすかなぁ。
「アディちゃんらしい答えですわ。もう少し周りをみたほうがよくてよ。
最近、ヴァジムとキリルとエフィムがジアーナの腰巾着になってますわ。
この私が注意しましたのにジアーナもヴァジム様も聞く耳持ちませんでしたのよ」
マイヤ先輩が悔しそうに扇があれば今にも折ってしまいそうな勢いだ。
「キリルも同じだよ。なんか急に変わっちゃってさ。
聞いても”お前には関係ない”の一言なんだよね」
ナーシャ先輩があははとあっけらかんに言えば、ルフィナが困りましたわねと言うように悩ましげに言う。
「フロルは聖女候補に近づくと調子が悪くなるといってましたね。
体に違和感もあるとも言ってたので保健室で診てもらいましたが異常なしでした」
ゲームでは逆ハールートはなかったはず。
それにジアーナが記憶持ちって可能性はないんだけどな。
どういうこと?
最近レナートは確かにボーっとしてることが多かった。
それと関係してるのかな・・・。




