表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死後の世界は乙女ゲームって聞いたのに・・・  作者: 花水仙
1章 乙女ゲームはどこに?
18/24

17

<主よ。非常にまずい事態だぞ。

 やはりあの男の側にはリアンの気配がする。

 あれに対抗するのははっきりいって無理だ。

 だが、ここで逃げれば結界石は破壊されこの国は窮地に陥るだろう。

 応援が来てもどうなるか我にも予想はできん>


どうみてみ絶望の未来しか予想できないが、ここで諦めるわけにはいかない。


「ガヴリイル王子、貴方は知っているのでしょう。

 フォルトゥーナの乙女~復讐への誓い~の内容を・・・」


「やっぱりあんたも記憶持ちか。

 なら、話は早い。俺はこの世界全てを手に入れる。

 あんたも協力しろ」


私の問いにニヤリと笑いながらとんでもない答えが帰って来た。

そしてこの言葉と隠しキャラの精霊がいるということは100%確実に言える。

ガヴリイル王子はゲーム開発関係者であると。

”フォルトゥーナの乙女~復讐への誓い~”はまだ未発売のゲームであり、小説だ。

幻の隠しキャラのヒントの為に過去の禁呪が使われてた頃の時代の物語が来春販売予定と設定資料集に予告として書いてあったのを思い出しのだ。

ゲームと小説で視点を変えたストーリーが楽しめますって書いてあったのを記憶している。

私がその内容を知る訳がない。

だけどゲーム開発関係者なら知ることが出来るのでないかとふと思ったのだ。

シードル王子にもこの可能性の話を伝え、できれば外れて欲しいと私達は願っていたのだが、残念ながら叶わなかったようだ。

ティムの言葉以上にまずい事態になったと泣きたくなるがまずはこの事態にどうにかしないと駄目だろう、

と言っても何しても結末は同じな気がしてしまうが、弱気は駄目だとガヴリイルを睨む。


「お断りします」


「振られたな、リル」


「うっさいぞリアン」


不思議な髪色をした少年がガヴリイルの隣に立ち、面白そうにこちらをみる。

これが噂の幻の隠しキャラなのか。

思わずその姿を見つめているとティムが突然姿を現した。


「何故、其方そちの封印が解けているのだ。

 王はまだ眠りについておると言うのに・・・」


どこか悲しげに問うティムをリアンは見ようともしない。


「こいつを起こして契約精霊にしたのは俺だ。

 仕組・・は知ってたからな、そんな難しい事じゃなかったぞ。

 で、アデリーナ。今ここで死ぬか、俺達と共に世界を手にするか。

 もう1度考えろよ」


殺気と共にこちらに問う言葉に私だけでなくティムやスノウまで怯んでいる。

言葉に嘘はないだろう。

ここで断ったら私は間違いなく死を迎える。

私の答えるべき答えは決まっている・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ