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僕たちのレトロゲームが世界を救うこともある  作者: 葉月 優奈
九話:僕たちのレトロゲームに得意なゲームならば勝つ意志がある
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――僕が買ったゲームを、親戚の家に持ってきていた。

始めて僕が買ったゲーム、それは魔法使いの話。

『ソノサンのガキ』を、画面につけていたのは加布羅兄さんの家だった。

いつも通り、僕がゲームをやっていると加布羅兄さんが見ていた。


「また、ソノサンのガキか?」

「うん、面白いよ」

「そうか?」

「加布羅兄さんはもしかして苦手なんだ」

「難しくてな」

加布羅兄さんは、どこか落ち込んだ顔を見せた。


「そんなに難しいんですか?マイトナバンジャップよりは……」

「このゲーム、石の置き場が分からん」

「石の置き場じゃなく、消すのも大事みたいですよ」

「ますますわからん」

「それがいいんじゃないんですか」

「よくこんなゲームができるな、パズルは苦手だ」

「そうですか」

「ああ、レトロゲームと言えばやっぱりアクションが王道だ」

加布羅兄さんは、相も変わらず言い放つ。

そんな加布羅兄さんを見ながら、僕はソゲキンのガキを進めていた。

覗きこんでくる加布羅兄さん。


「このステージ、どうやってやるんだよ?」

「ここはこの石を消すと……ベル」

「妖精が出てくるんだな」

加布羅兄さんの言うとおり、僕はベルを取ると出口側に妖精が出てきた。

浮いている妖精は出口を迎えるかのように浮いていた。


「この妖精って結局なんなんだ?」

「やだな、妖精あつめて1UPじゃないですか」

「でもスコアはないんだろ」

「そういえば、そうですね」

僕はそれほど気にはしていないが、加布羅兄さんは気になるみたいだ。


「まあ、このパズルを考えるのは好きかな」

「広哉は変っているな」

などと言いながら、飽きている様子の加布羅兄さん。

だけど僕はひたすらにゲームを続けていた。


「そうかもしれないね」

僕はそう言いながらもしっかりとゲームをクリアしていた。



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