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僕たちのレトロゲームが世界を救うこともある  作者: 葉月 優奈
八話:僕たちのレトロゲームは懐かしいことを思い出すこともある
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073

~~オシリスゲーム6-2~~


(MARINA‘S VIEW)

このステージも最初はタイトル画面から始まる。

広哉がスタートを押すと、ゲームが始まった。

あたしは騎士、武器は短剣。

だけど、敵が落とした壺で短い短剣に変わったけど進んでいく。


最初のステージは、青い氷の床。

青い悪魔がどんどん出てくるが、あたしはジャンプしてよけた。


(あれ、なんかあたしの顔みたいなのがある)

近づくあたし、そのままなぜかあたしの顔を拾い上げた。

何だったのか、よくわからない。

青い氷の床をどんどん降りていくと、下の方に建物が見えた。


(あっ、家があるよ。あそこに誰か住んでいるのかな?)

マンション、レンガ造りのマンションにはもちろん普通の人は住んでいない。

鎧を着たまま、短剣片手にあたしは進んでいた。

だけどここは魔田村、出てくるのは当然モンスターだ。


(やっぱり敵か、とりあえず攻撃しながら進むんだね)

あたしは、建物に出てくる青い悪魔をかわしながらさらに大きなマンションにたどり着いた。

巨大なマンションに入ると、巨大な人間を感じた。


「でかい」

大男がいかつい顔であたしを睨んでいた。

見つけるなり、迷うことなく突進してくる。

あたしはありったけの短剣を何発も投げつけた。だが相手は苦しむが、あたしに向かって突進は止まらない。


「きゃっ!」

あたしは大男に触れてしまった、タックルを喰らって思わず後ろに飛び跳ねる。

そのまま来ていた鎧は破壊されて、あたしはまた下着姿になってしまった。


(今日はピンク)

あたしはお気に入りの下着を広哉に見せつけた。ポーズまでとっちゃう。

別に恥ずかしいとか、広哉に関してはなぜかなかった。

逆に彼の方は、あたしを異性として意識しているみたいだけど。

鎧が脱げたあたしは三発、短剣を投げつけて大男を倒した。

だけどあたしの上には、まだまだいる大男。


(広哉は戦わないでやり過ごす方法でいくみたい……今回はタイムアタックだから)

あたしは梯子に手をかけてゆっくりと降りていく。

下の大男は、あたしの姿を見ると直線的に襲ってきた。だけど上には攻撃はしてこない。

どうやら知能はかなり低いらしい。


(いまだっ!)

大男があさっての方向を振り向くと、急いで梯子を降りる。

振り返るまでに、次の梯子にたどり着けばいい。まずは二階をクリア。


(問題は次……)

一番下にも大男がいる、というよりワンフロアに一体住んでいる。

こんなマンション、とても住み心地悪そう。

梯子と壁しかないし、人相悪そうな人ばっかり住んでいるし。


(上からも見つかれば今度は鉄球が降ってくる。本当に嫌なマンション。

これじゃあ、自宅のマンション方がよっぽどいいや)

あたしは大男の姿をうまくかいくぐりながら、慎重に進む。

最上階に昇ったら、隣のマンションに飛び乗った。


(素早く駆け抜けないと、今度は下りか)

あたしは大男の動きを見て、下着姿で動いていた。

だけど大男が急に方向転換をしていた。

まずい、あたしは下着姿だ。大男に捕まったらやられちゃう。

あんなことやこんなことをされちゃうよ。


あたしはダッシュで逃げ出した。

しかし大男が鉄球を振り投げてきた。


(くるっと、ジャンプ)

だけどジャンプを指示するのはあたしじゃない、あたしの体を動かすのは広哉だ。

しかし、あたしのジャンプは若干早かった。

飛び上がった時、鉄球は思った以上に遅かったのだ。


(えっ)

あたしが急降下した時に、あたしの素足に鉄球が当たってしまった。

次の瞬間、あたしの視界が一気に真っ黒になった。

そう、あたしは骨になったのだ。



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