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僕たちのレトロゲームが世界を救うこともある  作者: 葉月 優奈
十二話:僕たちのレトロゲームは世界を救うことだってある
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毬菜の敗戦に、僕は不満を隠せなかった。

毬菜が倒されて、オシリスが演武を見せる。

中国拳法の道場をモチーフにしたエリアには中央に銅鑼がある。


その真下で無残に倒されたのが、毬菜。

「クソッ、なんか卑怯に強いんだけど」

「そうだな、強い。オシリスだからな」

「こんなに強くていいのか?」

「いいや、それは弱くなったからだ。男子高校生」

オシリスの言葉に、僕は不満を覚えた。


「僕が弱くなったはずはない」

「このゲームは三十年近く前に発売された、やらなければ強くならない」

「それはわかるが、毬菜の動きが……」

「人のせいにするな!」

オシリスはなぜか怒ってきた。

ゲーム内の毬菜は、立ち上がって僕に笑顔を見せてきた。


「ちょっと不安ですが、あたしはまだできます」

「ああ、ここで引くわけにはいかない」

僕はゲームに戻る。毬菜は何事もなかったかのように立ち上がった。


だけど気になっていた。

僕の持っているコントローラーの受付時間に、微妙なずれがあることを。


「さて、このゲームは君が思うほどに最新鋭のゲームであることをご存知かな?」

「プロジェクションマッピングだろ」

「それが、それだけではない。投影機はどこにある?」

「そう言えば……疑問だ」

「そう、このゲームはここから送っていない」

「どういうことだ?」

「毬菜と同じ秘密だよ、それ以上に……呰見かな」

オシリスはもてあそんでいる。完全におちょくっているようにさえ見えた。


「さて、問題です。どうしたら私に勝てるでしょうか?」

「そんなの……決まっている」

僕はコントローラーを向けた。

険しい顔で、プロジェクションマッピングの画像を見ていた。


「絶対見つけてやる、行動パターンを」

僕はゲーム内のオシリスに再び挑んでいた。


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