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僕たちのレトロゲームが世界を救うこともある  作者: 葉月 優奈
十二話:僕たちのレトロゲームは世界を救うことだってある
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~~オシリスゲーム・八面~~


僕が始めるゲームは、オシリスゲームの最後。

呰見の素顔のようなものが見えたが、すぐに毬菜に戻った。

一体何がどういう事なのか、全く分からない。

それでも、毬菜がいつも通りゲームのコントローラーになっていた。

そして、毬菜がゲーム画面に出て来ていた。


「これが最後だな」

「うん……どうしたの?」

「いや……呰見」

「呰見?」

毬菜は何事もなかったかのように言い返す。

もしかすると呰見のことを、毬菜は分からないのかもしれない。

そう考えると、毬菜も被害者なのだろう。


「さあ、最後のゲーム。私は君を全力で倒す」

そして対戦相手で出てきたのは、イーエルファンクーの敵ではない。

仮面をつけた男、文字通りオシリスだ。

名前も『Osirisu』と書いてある。Hが抜けているのは愛嬌か。


「これは……何のつもりだ?」

「ああ、もちろんゲームに負けたら、毬菜は完全消滅する。

彼女は特別だ……いやここでは呰見と呼ぼうか?」

「なぜ知っている?」

「それはゲームをやってのお楽しみだ」

オシリスがそう言いながら、動き始めた。


「毬菜どういう?」

「くるよ」

冷静に毬菜が叫び、僕は毬菜を後ろに下がらせた。

ポップな音と対照的に、オシリスは前に向かってくる。


「こいつを倒すのか……やってやるぜ」

僕はそう言いながら、加布羅兄さんに教わったジャンプして下降中にキックをする。


「まずは小手調べ……あっ」

だけど動かなかったオシリスの頭に、手裏剣が現れた。

そのまま手裏剣が、毬菜に命中。


「きゃあっ!」

毬菜が声を漏らす。僕もまたゲーム画面を見ていた。


「手裏剣使いか」

「どうでしょう?」

「タイミングが悪いな」

そういいながら、僕はもう一度ジャンプを無意味にして、下降中にキックを出す。

だけど再び手裏剣が出て、毬菜に命中。


「ジャンプ攻撃はダメか」

僕はすぐに諦めて接近戦にしてきた。


「ならば接近戦で……」

「ああっ!」

毬菜が悲鳴を上げた。

オシリスが近づこうとすると、オシリスの手にあった鎖鎌が伸びてきた。

全く近づくことができない。


「なんだこいつ、複合武器かよ」

「そうではない」

そう言いながら、オシリスの持っていた武器が消えた。

ダメージは三発受けた、後五発喰らうと死ぬ。


「相手の手の内がよく分からない」

「うん、いろいろやってみるしかないね」

だけど、近づこうとしても鎖鎌。

ジャンプしても手裏剣が飛んでくる。

いろいろ試した。だけど……

「きゃああっ!」

一発もダメージを与えることはなく、毬菜はあっさりと倒された。



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