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僕たちのレトロゲームが世界を救うこともある  作者: 葉月 優奈
十話:僕たちのレトロゲームは知識の塔に満ちている
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(MARINA‘S VIEW)


あたしは魔法少女、いつもこのゲームの格好が好きだ。

あたしの体も艶やかになるといいな、魔法がほしい。

そんな自分の残念な体を見ながらあたしはブロックを消していた。


夢姫さんは本当にすごい社長だ。

だからこそ、あたしはかけてくれた彼女の想いに応えないといけない。


「妖精を集めるの?」

「ああ、妖精がキーだ。これをしないといけない」

「分かった、妖精が好きなんだね広哉は」

違うと否定するが、広哉のことを無視してあたしは妖精を集め始めた。

妖精もレオタード姿で結構エロっぽいなぁ。

結局のところ、あたしは広哉の指示で動く。

広哉の制御があたしの動きを決めてくれる。


それでもあたしはいい。あたしを手にした広哉を、信じているから。

(なんで信じられるかわからないけど……雅ちゃんの言うとおりかな)

広哉は優しい、その一つ。

あたしをいじめても、雅ちゃんは広哉が好きだった。

だからこそ、雅ちゃんの代わりにあたしは広哉を導く。


「妖精、全部取ったよ」

「後は時間までベル探ししよう」

「うん」

石の壁をいくつも壊しながら作り出すと、いろんなアイテムが出てきた。

そこにあるベルを、全部回収して妖精を回収していった。


「大丈夫なの?」

「たぶん、これなら上がるだろう。スコアという名の偏差値。G値」

広哉があたしの言ってくれた。


「毬菜はゲームの内容を見たのだろう」

「うん」

「オシリスからメールも受け取ったのだろう」

「そう、あたしと香春さんのメールは違っていた」

「僕は順位を見ていた。最初の順位は、自然じゃなかった。

あれはスコアの順位でもない、僕は攻略を急いだつもりはなかった。

このゲームにはスコア以外にももう一つ、偏差値(G値)というものがある。

マイトナバンジャップの続編という扱いだからな」

広哉がそう言うと、あたしはそれを受け入れられた。


「後、バンジャップは回収するぞ」

「うん」

「このスコアはとてもシビアなんだ、無駄なスコアも行動もいらない。

あくまで完璧に動かないといけない」

「うん」

「だから毬菜の魔法ですくってほしい、僕を」

「分かったよ」

あたしは、そう言いながら自分の杖に自分の額を上げた。

そしてあたしは、広哉の制御通りに進んでいった。

だけどあたしの意識はだんだん遠くなっていきながら。



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