悪あがきより運命
――あんなに頑張ったのに、やっぱりダメだったのね。
幼い頃からずっと見続けていた夢があった。
底知れぬ漆黒の闇に囚われ、殺される夢。逃れようとしたけれどどうやら無意味だったらしい。
所詮私の悪あがきだなんて運命には勝てっこなかった。悔しい。でももうどうにもならない。
ギリギリ、ギリギリと私の首を締め付ける掌の感覚。
体はどんどん冷たくなっていくのに胸は熱くて不思議な気持ち。この人に殺されるのならそれもいいかな、なんて思った。
あなたの目はどこまでも暗い。まるで暗闇のよう。私に柔らかな口づけをしてくれたあの時の笑顔がまるで嘘だったみたいに思える。
ああ、でも確かにあなたの匂いがする。
それだけで私は充分だった。
なんか冒頭ポエム的なものを思いついたので書いてみました。続きはありません。