紛糾の王室会議
ジパングの王室会議は月に1回程度重要事項を打ち合わせるために開かれていた。
ノーザンのフレクス侵攻とジパング軍の一部介入問題についての話し合いのために、今回は急遽開かれた。
メンバーはマルサス王を筆頭にパルミール星の知事である、ザッカーニ皇太子、
第二艦隊の司令長官である、アーサー・ラルフ王子、第二の都、ラスカル星の知事バレンシア・ギロエ王女、ここまでは40代だが、ここから急激に若くなって、辺境第201艦隊司令官のキリー・レイアム王子、
そして、今回は欠席だが、10代の王女として、国民的アイドル、首都パルミール市長で外交特使のスウ・アゾレス王女が本来ならいた。
それ以外に、レンと内務大臣をはじめ5つの省庁のトップの大臣が臨席していた。
今回はキリーが通信ホログラムでの参加で、行方不明のスウ以外は全員生身の参加だった。
「今回のノーザンとの戦闘は遺憾以外の何物でも無い。
一つ間違えればノーザンとの全面戦争もありえたのですぞ。
国王陛下、誰が戦闘を許したのですかな。」
皇太子がマルサス国王に噛みついた。
「私は、保護国のフレクス人民の生命を守るために、侵略国家のノーザンと戦ったのです。」
参考人として通信参加させられているラッセルの立体映像が動いた。
「誰が貴様の意見を聞いた。私は国王のご意見をお伺いしているのだ。」
皇太子が一喝する。
「ふん、ノーザンの犬目が」
ラッセルはボツッと一人ごちた。




