地上戦開始
「行くわよ」
ライフルを持った、スウが言った。
フレクスの自由広場から10キロ離れた、民家の側からフライングカート10機が飛び立つ。
青のイレブンのエンジン音が徐々に上がっている。
「エンジン出力20%」
「ローヤル、何か最後に言うことがあるか?」
ローヤルから10メートルはなれたところでトムが聞いた。
「最後は正義が勝つ」
笑ってローヤルが言った。
「ふん、貴様の減らず口もそこまでだ。」
そう言って、トムが叫んだ時だ。
同時に広場の周り10箇所で爆発が起こる。
哨戒に立っていた、ノーザンの兵士20人ほどが倒れる。
トムも爆風で弾き飛ばされていた。
処刑を見ていた市民も慌てて逃げ出す。
そして、広場の端の地下から武装した、傭兵部隊が現れて、銃撃戦を始めた。
「さあて、宇宙の皆さん。フレクスの反撃が始まりました。」
ジミーを脅していた、憲兵も倒れていた。
早速、中継を開始していた、ジミーは全宇宙放送に乗り出す。
「今、宇宙空間では、ラッセル中将率いる第4艦隊がノーザンの侵略艦隊に対して、果敢にも、攻撃を開始、優勢に戦闘を進めているという報告が入ってきました。」
ノーザンの電波規制をたくみにかいくぐって、フレクス郊外に流れた電波は中継でまず、ジパングの家庭に届きだす。
「エンジン出力40パーセント」
青のイレブンが振動始めた。
「大臣、第4艦隊がノーザンに攻撃をかいししたみたいですが・・・」
ゼーマンがテレビを見て叫んだ。
「やはりやってくれたか・・・」
しまったという顔でレントは言った。
「ノーザンにはローヤル処刑の抗議を直ちに行うように。」
レントは指示した。
「ラッセルの行動は良いんですか。
だから行かすのではないと言ったんです。」
「構わん、ラッセルの行動は偶発事故だとでも言っておけ。」
レントが叫んだ。
「元々、我々の抗議を無視して、処刑しようとしたノーザンが悪い。」




