ローヤル救出作戦開始
「何すんだよ。俺はクリスの代わりに言ってやっているのに」
コンドはぶつぶつ言った。
そのコンドを無視して、
「でも、本当死にに行くようなものよ」
クリスが言った。
「クリスの言うとおりよ。私は王女を辞めて、個人的に行くんです。
皆が付き合う義理は無いわ」
スウが言った。
その時、オウの腕時計が鳴った。
「姫、明日の10時をもって、傭兵部隊が大気圏突入の攻撃をかけるそうです。」
「えっ、スタッドらといつの間に連絡したの?」
「先日のパーティで連絡方法は聞いていたので。」
オウはにやっと笑う
「ついでに、ラッセル中将の第五艦隊も攻撃に入るそうです。」
「ラッセルまで、全面戦争に入るわよ」
スウが危惧して言った。
「すでにフレクス攻撃自体が全面戦争に入っています。ノーザンの理由いかんにかかわらず」
オウが応えた。
「それはそうかも知れないけど、でも」
「焼け石に水よ。いくら第五艦隊が強くても、第二軍にはかなわないわ」
クリスが言った。
「勝負はその時の運ですよ」
オウが言った。
「それにローヤルさえ救出したら、良いんですから」
「そこまで言うんなら、もう何も言わないわ」
クリスが笑って言った。
「でもね、最後に言っておいて上げる。今回のは罠よ。敵を一網打尽にしようとするノーザンのね。敵は何重にも、罠をはって待っているわ。」
そして、皆を見回す。
「出来るなら、それを突破しなさい。無理だと思うけど」
そう最後に嫌味の一言を残して、クリスは消えた。
「なせばなるですよ」
オウが姫に言った。
「直ちにフレクスの傭兵部隊と連絡を取って、行動を詰めます。」
タツヤが言うや姫の前から姿を消した。
「オイオイマジかよ、本当に始めやがった・・・」
コンドがぼやいたが、もうどうしようもなかった。