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ノーザン帝国第二艦隊襲撃
「間もなく、フレクス領域に突入します。」
「ワープアウト1分前。」
「総員、対ショック準備」
第二艦隊の艦橋ではオペレーターの指示が次々に飛んでいた。
「いよいよだな」
カルガッタ大将は武者震いをした。
今まで、数々の煮え湯を飲まされていた、フレクスもこれで終わりだ。
テロ国家を撲滅したとしてついに、歴史に自分の名前が刻まれセルのだ。
「ようし、ワープアウト同時に全艦載機発進する。最終カウントダウン」
「カウントダウン10秒」
その頃フレクスのステーションは騒然としていた。
ボストンが暗殺されたという情報が駆け巡っていたのだ。
「それは本当か、」
「犯人はノーザンらしいぜ」
その知らせを聞きつつ、ライク宇宙ステーション指令は呆然としていた。
ボストンが暗殺された。
それはフレクスの根幹を揺るがす事態だった。
まさか、外交問題にまで、発展するボストン博士を暗殺するとは思ってもいなかった。
これから、どうなるか、暗澹とした気分になった時に、更なる災いが起こった。
「大変です。多数の船がワープアウトしてきます。」
ミチルが叫んでいた。