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141話目 なんか面接みたいだな

 念願の、とまでは言わないが、やっとの思いで見つけたために思わず転移魔法で急行しそうになるのを無理矢理押さえつける。これまでのパターンだと、考え無しに突撃してわちゃわちゃして失敗するのがお決まりだからね。あらゆるパターン、とまでは行かずともある程度の事態は想定していくべきだろう。


 まず、ドラゴンたちが思いの外友好的なパターン。先程の、というより今もひしひしと感じている敵意からして有り得なさそうだが、もしかしたらこれは単なる怯えからくるハッタリに過ぎず、こちらが友好的に接すればコロリと行くかもしれない。次に、敵対的だが交渉は出来るパターン。これが有力なパターンだろう。この場合、交渉として何を差し出すかが問題になるが……、全く思いつかん。かなり癪だがリーディアの父親にでも相談してみるか。こっちに恩があるから嫌とは言わんだろう。最後に、敵対的且つ交渉も出来ないパターン。これが最悪で、一先ずぶちのめすくらいしか思いつかん。


 うーん、これ以上考えも浮かばんし、とりあえず突撃するか。


 ろくな考えも浮かばないまま、結局いつも通り成り行き任せに動き出す。おっかしーなー、俺ってこんなアホだったかなー。まあなるようになるだろう。


 極力相手を刺激しないように、ゆったりと相手の元に歩き出す。そもそも縄張りに侵入している時点で刺激しまくりという意見は無視する。つーかそうしないと接触出来ないし。遠くから呼びかけても絶対無視されるだけだし。


 全力で走れば数秒も経たずに到着できるというのに、徒歩ではやたらと時間が掛かってしまう。視界にはあるのに、既に補足しているというのに、とやきもきしながら歩くこと数十分、とうとう目前にまで迫る。


 侵入者が目の前にいるというのに、ドラゴンは一向に姿を現そうとしないし、逃げようともしない。俺が現れるのを待っているのだろう。そのあたりに、ただの野生生物では持ちえない知性を感じるが、ただ待ち伏せをしているつもりなのかもしれないと思うと一抹の不安もぬぐえない。


 これまでは全てサーチアンドデストロイで済ませていたので、極力殺さずに、出来れば傷つけることなく終えなければならないという妙な緊張感が全身を強張らせる。立ち止まり、一度だけ大きく深呼吸をする。息を吐くとともに余計な考えも吐き出される錯覚を己に強いて緊張をほぐす。いざとなれば全部洗脳して情報を抜き出せばいいや、と楽観的な考えも浮かべ余裕を持たせる。


 よし、大丈夫だ。


 なんだか途中で変な考えが浮かんだが、まあそれもアリだろう。ぶっちゃけそれが一番後腐れがない気がする。むしろ初手で洗脳しちゃおうかな? いやまあ、それやると敵対不可避で今後一切交渉出来なくなるからやるとしても最後の手段だな。


 歩みを再開し、そしてとうとう、幾数もの巨体が俺の視界に飛び込んできた。

もっかいランキング駆け上がってみたいけどランキングに乗るくらい大量にポイント入らない悲しみ。

ポイント欲しいからランキング駆け上がりたいのに、ランキング乗るにはポイントが急に入る必要があるという矛盾。

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※話の大筋は変えませんが、最初から150話くらいまでの改稿予定(2019/12/7)  改稿、ってか見やすさも考慮して複数話を一つに纏める作業にした方がいい感じかな?  ただし予定は未定です。「過去編」「シャル編」「名無し編」は今は触りません。触ったら大火傷間違いなしなので。
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