丸太町ルヴォワールをネタバレしないで感想文書く
落ちた花が朽ちた紅色に似るように、幸せの青い鳥はコバルトブルーに似ていると思いませんか?
だから私は青い鳥、あなたの幸運の旗印…なーんて嘯くつもりは毛頭無くてですね!やだーこの気取った口調照れるー!!!でも物語自身、良い意味で「気取ってる」作風なので私もちょいとやらせてもらいましたえへへ!!!
や、ただ単に私がコバルトを名乗るのは何て事はありません。こっちの『小説家になろう』では「蓮宮誠」を名乗ってるけど、実はTwitterの方では「コバルト」の名で通らせてもらってるんですよ。で、今回は「丸太町ルヴォワール」をネタバレせずに感想を書くという難ミッションを負ってしまいましてね。故にコバルトと名乗らいました。いえーい、鍵さん見てるぅ~?オススメされたのに全然手につかなかったグズ野郎でごめんな!すべては私の前に予約を入れやがったクソ図書館が悪ぃんだよ!!冗談じゃねえぞあの野郎!!!
あ、ちなみに!この感想は長くなるぞ!おまえら私のTwitter飛んでask読んでこい!クソほどに長ぇのかわかるぞ!!!そうとも「140文字の連投雲雀のお喋り野郎」とは私のことだ。語呂が悪い?誰も呼んでない?細かいこと気にするんじゃねーよクソ野郎共!!……失礼、細かいこと気にするんじゃないよ、紳士諸君。今日はね、いつものそれはもう下品な言葉を捨ててお上品に行こうかと思ってるんですよ。面白いことに日本人は口調によって見せる性格を変えられるという、なんともまあ器用な種族ですからね。口調によって飄々たる怪人にも玲瓏たる大和撫子にも凛とした美青年にも化ける。たいへん面白いですよねえ、これ。日本語ならではの醍醐味ですよ。今日は私もそれに乗っかろうと思いまして。ええ!!普段Twitte上で「140文字の連投雲雀のお喋り野郎」として鋼くんちゅっちゅしたいとか叫んでるお下品な私はいない、いいね?
気取った物語ですもの。このコバルトブルーだってこれくらいは、ねえ?
コバルトブルーなんだか蓮宮誠なんだかわかりづれーんだよいっそ「連投雲雀のお喋り野郎」に改めろと言われてもこの名前にはちゃんと由来があるから早々に外せないんですよ。ほら、Twitterのホーム画面を見てください。深青色の鳥がツィートツィートって鳴いてるじゃないですか。そちらで主に棲息しているからこの名を名乗ったんですよ。それだけです。……それだけです!何ですかこういうネーミングに文句あるんですか?!いいじゃないですかこういうネーミング方!!!名に生き物と色を想起させる言葉遊び、面白いじゃないですか!!やはりこういうのの醍醐味は名に色んな色も意味も託し隠し絡め搦め手……すいません、見栄張りました。調子のりました。ハイ。この「コバルト」には大した意味ないですハイ。
まあ、ぶっちゃけたところ蓮宮誠の本名…っていうか号ですね。この男みたいな号じゃ誰も「コバルト」とわかりませんからっていうのがあるんですけどね!文字のみって面倒ですねぇ…たかだか名前が違うだけで別人であるかのような錯覚を起こす。クソめんどくさいことこの上ない。これがちゃんとオフ会みたいに視覚化されて、みなさんの前に私の顔を晒すことができりゃこんな面倒な手順はいらないんですけどね…。まあ、私が今こうしてひょっこり顔を見せたところで皆さんは私の顔なんて見えないし、掴むことすら出来ないのはわかっちゃいるんですがね…。
キャラ一人一人に焦点を当てたキャラ萌えに走れば楽なことはわかってるんですが、しかしどうせならネタバレをしつつネタバレにならない、嘘を真に真を嘘にするやり方の方がこの物語の感想に合っていると思ったんで、少しだけ頑張ります。なるったけの気取った口調で!
故に僭越ながらこのコバルトブルー、蓮宮誠の名ではなくコバルトの名でここは通らせていただきます。鍵さまのご依頼のままに、真を嘘にし嘘を真としてみましょう。ええ今宵に限っては貴婦人のように気取らせていただきますとも。私とて末席なれど言葉を繰る虚構の紡ぎ手。青龍に遠く及ばずの群青雲雀でも、謎に満ちた夢を醒ます虚構を歌うことにいたしましょう。……き、気取りすぎちゃった…かな?
さてさて、では本格的にネタバレしないように気を引き締めなくてはいけませんね。ただ私、言葉を扱う人間として極力不確かなことは言いたくないんです。というよりできないんですよ。根拠や証拠を捏造して他人様を騙くらかすなんて真似、よほど頭が良くなければできません。すごいですよねえ、あれ。狡い遣り方とはわかってるし、つまりそれ恣意的改竄じゃん!フェアじゃないじゃん!と突っ込みたいのに魔法のような手腕に虜になってしまう。私にはできません。ああいう発想・手腕を取る人は本当に芯から言葉の繰り手として才能があるんですよね。感動すら覚えます。
しかし残念なことに私は私ですから。凡人なりの流儀とやり方で最後まで行かしてもらいましょう。
まあ、簡単に言えばこれは冤罪を晴らすための物語です。ゆかしき京都の雰囲気が作中内に朗々と横たわり、登場人物が躍動します。これを読んで、男も女もみな同じもの、虚も実もみな同じもの。そこに大した差はないと、本当に痛感しました。古きも新しきもずっと受け入れてきた京都に、今更境界線なんて持ち出すのは野暮なことです。
また物語の構造も素晴らしい。冤罪とは常に記憶の移ろいと隣り合わせ、言葉による証言と共にあるのです。故にモノローグと主観の語りの見極めはたいへん重要なものであります。読み解くのが大変なら用意するのも大変でしょう。そこを自らの主観を語らせながらも客観のフェアな手がかりを残し、騙し、惑わせ、けれどそこに一音のノイズも無い。なんとも絶妙なバランス、素晴らしい文章技巧です。叙述に頼らずここまで文字と言葉の力を最大限引き出すなんて、先生自身のセンスと頭脳の賜物なのだろうと私はこれを読んで思ったのです。
冤罪の立証、証拠、証言。それら全ての言葉尻を捕らえ捕まえ終わった事件を言葉によってリアルに再現し、そしてその矛盾を正していくスタイルは、一見破天荒で荒唐無稽に見えるのですがその実、堅実な論理性に基づいているのです。嘘を吐くも真実を騙るも人の口、すべての手がかりは「言葉」によって揃うのです。なれば「言葉」だけで構成された小説世界にて、言つ葉どころか言つ花を接いでゆくこの物語を表現した作者様は文字の魅力と力を知り尽くしているのでしょう。そうと確かに感じさせる一冊でした。
また読み手の想像力と常識を擽り、私たちの固定観念を嘲笑うかのように型破りで自由奔放な設定と展開がたまりません。ケレン味たっぷりの茶目っ気、クセの強さ。すんごい設定オンパレードのクセの強さと圧倒感。しかしその中で一本筋通った真実。まあ単刀直入に言わせていただくと、私の中の中学生二年生が快哉を叫んでいます!
エンターテイメントとして昇華するのは、そんな他の小説にはないド派手で煌びやかな小道具や設定なことは確かです。あなたがページを捲るごとに作中でぽろりと漏らされる知識を何度も振り返り、その深みある台詞を何度も読み返したくなること請け合いです。そして古都京都の古い貴族の闘争、日常を遠ざけ非日常へと浸りたい方には是非ともオススメしたいこの一冊であります。
なれば結びの言葉と参りましょう。私はコバルト、コバルトブルー。朱より最も遠い者。血の紅も赤い糸も私には遠く、流血愛憎入り乱れの推理小説を解く役割ではありません。精々一番遠くから眺め仕掛けて紐解くくらいしかできません。その上落ちた花を接ぎ直す神技も、言吹き寿く口も私は持っていません。けれど私はコバルト。末席なれどその名の頭上に言葉を戴いているのです。
せいぜい言葉留る人となり、言葉流る人となり。流言飛語の仮想現実で言葉を留め流し取捨選択の果てに意識を反らして、あなたにこの感想をお捧げいたしますわ。
あなたがこのネタバレしかない感想文にお気を悪くしなければいいのだけれど。
それでは。群青雲雀の問わず語り、これにておしまい。
………やっぱり恥ずかしいもんですね!!!これ!!!!
以上、私の中の中学生が大暴れした感想文でした。お粗末!
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ここから先は!!ネタバレグレーゾーン(あくまでもグレーゾーンだけど、察しの良い人には限りなく灰色に近い真っ黒)な感想だよ!!!気を付けてね!!!
………してやられました。
転々と変わる物語の行く末に途中完璧においてけぼりで終いにはひたすら手品ショーを見続ける観客の気持ちです。「うおおおすげえええ!!!すごい!!まるですごいぞ!!!種も仕掛けもわからんがとにかくすごいぞ!!!」というアレです。
そしてきっついきっつい…このネタバレしつつネタバレしないって感想文wwwwwこれwwwwww実は鍵さんという私にルヴォワール紹介してくれた人が「これはネタバレに配慮するなら読了後にはキャラ名を叫ぶしかない」と言うもんですから、私が「その喧嘩(?)、買ったァ!」と売り言葉に買い言葉で始めたルヴォワール感想文なんです。ホントだ。鍵さんの言う通りだった。二度とやりたくないですコバルトの負けです。負けでいいや達也くん可愛い(めっちゃいい笑顔)
しかしどこからどこまでがネタバレなのか…中にはシチュエーション紹介自体がネタバレって人もいるし…と、色々模索した結果、
【未読視点】
・どこがネタバレなのかわからない
・ただの読了後の後味を吐き出してるようにしか見えない
・自分語りキツイなこいつ
・でもどんなコンセプトストーリーなのかはわかった
・けどこいつの言ってること抽象的過ぎわけわかんねえ
・アマゾンのレビューの方がまだわかりやすい
【全読/途中まで読んだ視点】
・コバルト、貴様は少し喋りすぎた。殺す。
という匙加減になるようにつらつらと徒然なるままに書かせていただきました。正直、この条件を書き連ねることが一番致命的なネタバレになりかねないんですが、納品するには説明書がないといけないかなあと思ったんで勘弁してください。
そして「ネタバレしかねえだろうが下げろこのグズ」って思ったら容赦なく仰ってください。これからルヴォワール読む人のためにも丸々と消させていただきます。
そして私事でたいへん申し訳ないのですが…あの、ですね。一章丸々読み終わった時に、ですね…あの……その、私の持ってるネタと、ですね。トリックや中身は丸々似てないし、展開も全然似てないんですが、シチュエーションが、ですね。微妙に被ってしまいまして、ですね。いや、ワールドトリガーって漫画の二次創作でね、ミステリやりたかったんですけどね。これ、あっ、やべえ…やべえよ…ちょっと被っちゃったよ……いや本胆のトリックや展開はクソほどにも似てないんだけど、絵面に起こしたときの場面が少し…その………あっ、あっ、あぁあああああぁあぁ……。
いや、パクりとかじゃないです。ルヴォワール読む前にこれの小ネタはありました。ハイ。ほんとです、なんなら夏からの私のツイート全部遡っていただいても構いませんよ!!!!「鋼くんは慎ましければ慎ましいほどえっち」「そんな鋼くんをご無体な姿にしてやりてえ!!」みたく叫んでるのが見られるはずですから。いずれそれを上げる予定ですが、見つけてもどうか「あっルヴォワールのパクりだ!」とか言わないでくださいお願いします。お願いします。
最後になりましたが、私にこんな素晴らしい本を紹介してくださった鍵さん、そしてこんな魅力的な物語を執筆なされた円居先生、そしてここまでお付き合いくださったみなさまに感謝の言葉を!!ありがとうございます!!
言葉蔓る人より全ての人に言祝ぎを。ではでは!!!