表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校物語  作者: PC
2/3

女子力

一つ目です。

今は三時のおやつを食べるには遅く夕食をとるにはまだ早すぎる時間帯の放課後。僕たちは来週のテストのために教室に居残って勉強をしていた。

その時。

「あ」

最近縮毛矯正してサラサラ髪になり気持ち悪くなったヤスこと長井泰紀ながい やすのりことヤスが何を思い出したのか急に声をあげた。


「どうかしたヤス」

「ふと気になったんだが、女子力ってどんな力なんだろうな」

「どう考えても女性のベットの上の【自主規制】だろう」


今即答したのが軽い癖っ毛でメガネのアキラこと近藤晶こんどう あきら見た目は真面目そうだけど回答の内容のように僕たち3人のなかで一番の変人、というよりただの変態だ。


「でもさアキラ。今時は男にも女子力って言葉使ったりするよ?アキラのだと男には当てはまらないよ、っ

てなんでそんなに露骨に嫌そうな顔するの!?僕間違ったこと言ってないよね!?」

「……チッ」


アキラはふてぶてしく舌打ちをした。何この人怖い。


「なんで僕は舌打ちされているんだろう…」

「なんか女子力を計れるサイトとかアプリがありそうだよな」

「待ってよ、二人とも勉強するために放課後教室に残っているのに無駄な会話したら勉強が進まないじゃな

いか。来週のテストどうす「あったぞヤス」「でかしたアキラ」…もう勉強する気ないよねお前ら」


まあ、わかっていたけどさ。こいつらが真面目に勉強するはずないって。

友達と一緒に勉強することになっても、そのうち絶対遊びに発展しちゃうよね。誰だって一度は経験したことあるはず。


「よし、まずは俺からいこう」


アキラが自分から最初に女子力を計るといいだした。


「お前らに見せてやろう。俺の凄さをな…!」

「「さっさとやれよ」」

「ぐっ…」


アキラは僕とヤスに急かされてアプリを開く。少し待つとアプリの画面が開いた。


『気になる女の子の堕とし方』


「間違えた(さっさっ)」


アキラは今開いてるアプリを閉じ他のアプリを起動する。


『ロリコン度チェック』


「ミスった(さっさっ)」


『あなたの鬼畜度調べます』


「指が滑ってしまった」

「「お前は自分の変態さを晒したいだけだろ!!(ガッ)」」


明らかにわざと怪しいアプリを僕たちに公開してくるアキラがうざかったから思わず殴ってしまった。ヤスのほうも、どうやら耐え切れなかったらしい。

僕とヤスは横でのびてしまったアキラを放置して女子力を計るアプリを開いた。ん?勉強はしないのかって?ここまでくると調べたくなるじゃないか。


「それじゃ、俺から行くな」

「りょうかーい」


ヤスが先に女子力を計ることになった。数問の質問を解いたらすぐに結果がでてきた。質問の内容は料理はできるか、休日はどんなふうに

過ごすか、などいたって普通のものだった。


『あなたの女子力は四十八です!身近なところから気を付けて女子力アップを目指しましょう!』


テロテローン→とあまり好ましくないSEとともにヤスの女子力がでてきた。ふむ画面と効果音をによるとヤスにはどうやら女子力はないようだ。


「あっちゃー全然だな俺。っていっても女子力高いところで女子にモテるわけでもないんだけどな」

「まあ男ならそんなものだよね。じゃあ僕計るね」

「おう」


アプリの最初にもどりヤスと同じように質問を解いていく。あはは、もしかしたらすっごい点数が出たりして!


『あなたの女子力は百二十です!すごい女子力の持ち主のあなたは男の人にモテモテなはずです!』


「「……」」

「ブッ!ちょっ…おまっ…シュウ…!それすごっ…!ナイスッ!そこらへんの女なんてめじゃないな!」

いつの間にか復活していたアキラが笑いを堪えながら小言を言ってくる。正直殴りたいほどウザい。

「もしかしてシュウ!お前のお姉さんよりも女々しいんじゃないのか!?」


バンッ ←教室の扉が勢いよく開く音。

ガッ ←教室に入ってきた僕の姉さんがアキラを掴む音。

グググッ ←姉さんがアキラの右肩の関節を逆方向に曲げる音。


「ぐぅっ!ナルミ先輩!肩がっ!右腕が俺の胴体からパージされてしまいます!」

「あんたたちの教室の前を通ったら誰かが誰かより女らしいとか聞こえたんだけど言ったのは誰かなぁ?(グキッ)」

「アッー!」


アキラは姉さんに関節をキメられて本日二度目の撃沈をした。


「それで、あんたたちは何していたの?見たところテスト勉強っぽいけど聞こえた会話だとそうではなさそうね」

「えっと、女子力はどんな力なのかっていう話題になって、それから女子力を計ることになったんだよ」

「女子力っていったら家事ができたりかわいい服とか小物を選べたりする能力じゃないの?普通に女の子らしいってやつでいいんじゃないの?」


僕たちはなぜ一番最初に考え付いたのが女の人のベットの【自主規制】だったのだろうか。いや言ったのはアキラだけど。

それでも、なぜそのあとに姉さんの考えが浮かばなかったのか。まあ、その考えがでても僕達の中では、それだ!ってなるわけがないんだけどね。


「ふと、気になったんだが…。男子力ってなんだろ「答えは男らしさ」……ですよねー」


ああ、来週のテスト、どうしよう。


誤字脱字は教えてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ