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一話
窓から漏れる小さな光が、ぷくりと膨れる朱色の頬と、蓮の花びらのように丸みを帯びた額を照らす。瞳は閉じられたまま苦しげに歪み、形の良い眉はゆるくしかめられる。
小さな身体が呼吸と共に上下するようすからは、深い眠りに沈むこの少女の夢の中など予想もつかず、ただ朝の静けさの中に溶けるように丸くなりながら時間だけが過ぎ去っていく。
―――ドンドンドン
「ウィリー!寝坊だよ、起きてーー!」
その静かな空間を壊してやってきた喧騒は、少女を夢から一気に引っ張り上げ、完全に意識を浮上させる。
すみません!
諸事情あって途中で止まりますm(_ _)m