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10歳な16歳〜ジュリアンの苦悩

ジュリアンはお茶の準備に行ったし、パパもお兄ちゃまもいないなんてつまらないわ。うーんでもオヤツはブラウニーって言ってたし、お気に入りのドレスを着て淑女ごっこでお茶にしましょう。

ピンクのふわふわドレス背中に大きなリボンがついてて、首元もちょっと空いててちょっとオトナぽいデザイン♡うふふジュリアン驚くかしら。

「ミモザー、お着替え手伝ってくださる?」

クリスティーナが手にしたドレスを見てメイドがギョッとする

「お嬢様本当にそちらをお召になるのですか?」

キョトンとして首を傾げるクリスティーナ

「お気に入りなの知っているでしょ?ちゃんとお行儀良く淑女のようにお茶するわ、お願い」

「いや…お嬢様なら着れるかもしれないけど、目に毒、いや犯罪じゃないかしら?うーん、でも10歳だと思い込んでらっしゃるし…」

ブツブツ言いながらもせがまれたミモザは着替えを手伝ってしまった

クリスティーナが選んだドレスは10歳のご令嬢が好んで着そうな可愛らしいドレスだ少し胸元が空いているが決して露出が多い訳ではない。華奢なクリスティーナは着れてしまった、、だか16歳が10歳のドレスを着れば丈は短いし、身体のラインもはっきりとしてしまう、なにより胸元も強調されてしまっいる

「やっぱり犯罪なんじゃないかしら」

可愛らしいはずのドレスがかえってドキリとさせてしまっている。ゆるくウェーブした腰まであるツヤツヤの真紅の髪を下ろして満足そうにしているところにジュリアンが戻ってきた

「ジュリアン!!見て見て似合うかしら?」

無邪気にかけよるクリスティーナにジュリアンはたじろぎ、視線を外す、脚が、胸が露になっている…なるべく平静を装って尋ねた

「お嬢様、そのお召し物はどうなさったんですか?」

それはちょっと目のやり場に困るというか犯罪?

「お気に入りのドレスなの!だから淑女ごっこでお茶しようと思って‼️今日はジュリアンが一緒にお茶してくれるのでしょ?パパもお兄ちゃまもいないし」

あぁ、確かにお気に入りだった、あの頃天使みたいだったなぁ、でも今は…色香が…なんかの試練なのかな?

なんでそんな無防備に見つめるんですかお嬢様……

「とてもお似合いですよ、お嬢様」

「ありがとう」そう言ってクリスティーナはジュリアンに笑顔で抱きついた。それはもうご機嫌で紅茶を飲み、幸せそうにブラウニーを頬張り、ジュリアンに10歳の時のように甘える。

そしてあの頃よろしく、「ティーナをお嫁さんにしてね」っと熱のこもった瞳で見つめる。

あの頃は子供の可愛い戯言だと受けながせた。いつからだろう、異性として意識したのは…自分を10歳と思っている美しい人は無邪気にくるくる表情を変えて好意を伝えてくる…

あぁ、これは新手の試練なのかな

ジュリアンは頭を抱えた

メイド達は哀れむようにジュリアンを見る、少なからずお嬢様に好意を持つ執事にとってはあんな無邪気に甘えられ、好きとか言われるのは拷問に近いのではないかしら?そんな彼女達の考えが聞こえてくるようだ、

そして彼の試練は始まったばかりなのだと彼は知らない

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