カイン3
少し、残虐性があります
ジュリアンはその頃魔塔モドキ、ドールハウスを庭に移動させ、綺麗にしていた。
ドールハウスはクラウスがクリスティーナの為に作ったオモチャ部屋、お人形さんの家のような創りだ。たくさんの人形やぬいぐるみに可愛いクリスティーナ用のドレスがある。クリスティーナの魔塔の目眩しと共に"今"のクリスティーナの為に。
丁度終わったころ公爵が帰ってきた。
「お帰りなさいませ」
「うむ、有意義な時間であったぞ」
ニヤリとする2人に背筋が凍った。
「また、珍しいものを引っ張りだしたね」
クラウスが眼を細める
「今のお嬢様がお喜びになるかと、と同時にもしマテリアライズしてしまっても目眩しになるかと、万が一にも王族の方がいらっしゃるかも知れませんし」
「なるほどね、今のティーナでもあそべるようにしておこう」
そう言ってクラウスは魔法をかけた、そのタイミングでカインもクリスティーナの部屋に転移してきた
その魔力が紛れてしまったからか気付くのが遅れたのだ。
すやすや眠る少女は無防備そのもの、ナイトドレスはいつもの服より生地が薄く体のラインがわかる者だった。
カインはゾクッとした、思っていた以上に魅力的だと。そしてその身体に触れた、ふわっと香る甘い香油の香りに理性が飛びそうだ。
「っ!!!!あなただれ?」
触れられ起きたクリスティーナが後ずさる
「本当に記憶喪失とはな」
ニヤッと笑顔を浮かべるカイン
「私は第二王子だ、今日は君の純血をもらい受けにきたんだ」
優しく言っているが目は獣の目そのものでクリスティーナは恐怖を感じた。
「ぃ・や!ジュリアンは?ジュリアン!!」
声を上げた時だった、カインはクリスティーナの口を塞いだ。
「静かにしようか?君が私に任せれば痛い事はしないと約束しよう」
そういいながら、カインはクリスティーナの服に手をかけた、露わになる肌に滾るのを感じたその時
体が宙をまった。
「私の可愛い娘に何をしていたのです?」
「パパ、お兄ちゃま、ジュリアン…怖い!怖いよ」
震え泣きじゃくるクリスティーナはクラウスとジュリアンにしがみつく、彼女の乱れた衣服を見て怒りが頂点に立つのを感じる3人、、、、、
「リステード」
クラウスはカインに拘束魔法をかけた
「ティーナこのケダモノは君に何をしたんだい?」
クロードは優しく問いかけた
「お…起きたら腕を触っていて、王子様でじゅんけつ?を貰いにきたって…怖くなって、ジュリアンを呼んだらお口を抑えられて…っ…ひっく…服を…」
泣いて震えるクリスティーナを子供の頃のようにクロードは抱き抱えた
「よしよし、怖かったね、もう大丈夫だよティーナに悪い事をしようとしたヤツはパパが懲らしめるからね。ティーナと一緒に今日はお兄ちゃまが一緒に寝てくれるから安心しなさい」
「ほんと?お兄ちゃま一緒にいてくれる?」
「あぁ、本当だ!おいで」
クラウスはベットをポンポンと叩く、クロードはクリスティーナをベットに下ろし、
「ジュリアンそのケダモノを連れて行け、腐っても王族だ"丁重"にな」
そう言うとクリスティーナの額におやすみのキスを落としクロードは部屋をでる。
クリスティーナはクラウスに抱きつきまだ泣いて震えている。
「大丈夫!お兄ちゃまが側にいるから、お兄ちゃまがティーナを守るからね」