表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地獄までの実況中継

作者:

題名「地獄までの実況中継」




「──今、スタートを切って行きました! この、運命を懸けたマラソン大会、晴天の中での華やかなスタートです!

 さぁて。ナイフのように尖った山の頂に作られた今回のコースですが、地面までの距離は、およそ二千メートル。しかし、と言うべきでしょうか、この危険なコースの道幅は一メートルしかありません。コースを踏み外せば、本当に大変なことになります。

 おっと、早くも先頭集団が──あっ! 一人が、こけました! 彼が障害になって、何人もの選手がコースから落ちて行きます! これは、ひどい!


     ・・・・


 スタートから二時間が過ぎようとしています。先頭を走る、晶。ゴールが見えたか? 見えた! ゴールが見えました! 晶! 晶が! ──今、ゴールイン!

 いやー、参りました。亡くなった人達の、地獄までのフルマラソン。えー。優勝した晶選手の、当レースへの参加理由は──ああ。自殺ですねぇ……。作家志望の彼は、自らの才能に絶望して、丸めた原稿を口に含んで窒息死を遂げた模様です。彼の遺作は、「地獄までの実況中継」でした。

 はい。そろそろ、お別れの時間です。次のレースで、又、お会いしましょう。それでは皆さん、さようなら。次に走るのは、ひよっとして、あなたかもしれませんよ──」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
最近読んだ小説に、ブータンの話が書いてあった。今世でした善い行い、悪い行いは、次生まれ変わるときに返ってくるから、蝿も殺さないらしい。 長い長い命の中で善い行いを増やしていこう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ