表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/419

至れり尽くせり

部屋に案内されたオーウェン達は驚愕した。…(ひろ)い。3つの寝室、15人ほどが座れる大きなソファから絶景が一望できるリビングルーム、世界各国から取り寄せられたアルコール類が並ぶカウンターバー、転生者がもたらしたと思われるダーツやビリヤードが置かれたプレイルーム、これまた転生者がもたらしたと思われるシアタールーム、庭に備え付けられたプールに部屋に備え付けられた大浴場など、とにかく広い。さらに、あらゆるものがゴージャスである。歴史的にも価値の高い調度品や豪華なシャンデリアが各部屋に備えられており、まるでどこぞの王族にでもなったかのようである。あまりの豪華さにナサニエルが小声でブルーノに確認する。


「…すみませんが、部屋間違ってませんか?オレ達、修練祭で1位になっただけなんですけど…」

「もちろん間違えておりません。宿泊券にも部屋の指定や金額の上限など記載はございませんでしたし、何よりシャルロッテ様、イザベル様、ベアトリス様がご一緒ならば、お泊まりになられる部屋はこちらと決まっております」

「え?そうなの?」と言ってナサニエルが振り返ると、ベアトリスは髪を弄りながら恥ずかしそうに言った。


「アタクシは、まだ数回しかこちらに来たことないわよ」

「…数回も泊まってんの?」

「自分で言うのもなんですけど、リッチモンド家って名家中の名家なんだからね。シャル様達がいるから霞んでるけど」

「…いつも失礼を…致しました。()()()()()()

と急に敬語になったナサニエルに「今更やめなさいよ」とベアトリスがツッコみ、「それに、シャル様達の方がここに来るのは多いわよ」と続けた。今度は皆がシャルロッテ達をジッと見つめると、シャルロッテ達が慌てたように弁解した。


「こ…こちらの土地は王家が貸し出しているものとお父様から聞いてますし、ホテルを建てる際にもお父様が出資なさったとのことで優遇して頂いているらしいですわ」

「毎年来ているのもぉ、他国の王族の方達に挨拶するためですしぃ…」

などと言うシャルロッテ達を見て、「なんかいつも一緒に居るから慣れてきてたけど、やっぱ住む世界違うんだなぁって改めて感じるわ」などとダリアが言う。

しゅんとしたシャルロッテ達に気付いたベアトリスが自然な感じでフォローを入れた。


「まぁシャル様達はバカンスじゃなくて、いつもは公務で来ているんだし。満喫出来るのは今回が初めてみたいなもんなんだから、皆で楽しみましょうよ」

「そっか、なんかごめんね。シャル様」とダリアが言うと「いえ、一緒に楽しみましょう」とシャルロッテ達にも笑顔が戻る。荷物を置くと、女子達は早速水着を選びにホテルの水着ショップへと向かったが、男子は荷物を置いた後も部屋中の調度品を見渡していた。


ーーーーーー

一通り見終えたナサニエル達は、その場で水着に着替え出す。


「そういやぁさ、なんでアイツら水着持って来なかったんだ?」

「オレらは背が伸びるだけだけど、アイツらは色んなトコが大きくなって大変らしいからな」


〜〜〜以前にも説明したが(第17部参照)、エルフは5歳から急激に成長が進み、7歳頃には人族で言う15歳程の体付きとなる。8歳となったオーウェン達は人族でいう16〜18歳ほどの体付きでナサニエル達はバラつきはあるが平均して175cm程度、昨年に比べれば20cm近くも身長が伸びていた。シャルロッテ達においても、この1年弱で体付きは大きく変化を遂げた。1番背が高いのはダリアで172cm、胸はBカップと慎ましいがモデルのようなスラッとした体型をしている。一方、ベアトリスは155cm程度と小柄だがその分胸はかなり大きくなって、以前はDカップくらいだったが今はFカップほどまで成長していた。シャルロッテ達も身長は163cm程度と昨年より15cm以上伸びただけでなく胸はCカップからEカップまで成長を遂げており、クラスの男子達はこの1年弱の間、目のやり場に困る事が多々あった。だが、注目すべきは何と言ってもオーウェンである。身長は185cmと既に大人のエルフの平均身長に達しており、エルフ以外の種族から見れば完全に成人した男性のナリである。そして色々とデカい。甘いマスクからは想像もつかないような立派な身体付きは、例えるならギリシャ彫刻のようであり世の女性のみならず男性から見ても理想的な体型だった。〜〜〜


着替え終わったナサニエル達があれこれ話していると、手洗いを済ませたオーウェンが遅れて着替え始める。その様子を見てコリンが言った。


「マジ卑怯っすよね、美形であんな身体付きしてたらモテない方がおかしいでしょ?一応、ボクらエルフで平均よりは整ってるはずなんですけど、オーウェンの側に居たら石ころにでもなった気分ですよ」

「精霊の祝福を受けたって言われたら、あぁそうなんだろうなって思えるほど見た目完璧だよな」とフレッド。

「俺が女なら速攻惚れてるわ」とグレンが言いながら目線をオーウェンの下半身に落とす。かなり立派なモノが主張して居るのを見て、コリンが「もう嫉妬心でおかしくなりそうですよ」と付け加えた。ナサニエルがコリン達をまぁまぁと(なだ)めながら言う。


「逆にここまでくると諦めもつくってもんだろ。…それよりオーウェン、そんなピチピチの水着でビーチに行くつもりか?」

「まだ去年のヤツが入ると思ってたんだがな、思ったよりも成長が早かったようだ」

「オレからしたら、去年のヤツをまだ履けると思ってたことがおかしいんだけどな。まぁいいや、下のショップで選ぶの手伝ってやるから行こうぜ。コリン達はどーする?」

「野郎の水着には興味ありませんので。先にビーチで可愛い子探ししてますね」

などと言うとコリン達はやる気満々で、さっさと部屋から出て行った。


オーウェンとナサニエルが水着ショップに着くと、シャルロッテ達の姿は既に無かった。ベアトリスの水着選びを見れるかもと内心期待していたナサニエルは少し落胆しながら、オーウェンの水着選びを手伝う。途中、冗談でナサニエルがブーメランパンツを渡し、オーウェンが何事もないかのように着替えて出てきた。オーウェンの立派なモノがあらゆる隙間からはみ出しているのをみて、2人で笑い転げる。そんなふうにふざけあっていたせいか、オーウェン達は思ったよりも水着選びに時間がかかっていた。


ーーーーーー

一方、シャルロッテ達は一足先にビーチへと繰り出していた。秋口(あきぐち)でややオフシーズンのためだろうか、ビーチに人は一定数居るが、特に混んでいると言うほどでもなかった。シャルロッテが周囲を見渡して言う。


「オーウェン様達は…まだ来られてないようですわ」

「男子なんて、パッて履いて終わりってイメージだったんだけどね」とダリア。

「まぁ、いいじゃないですか。先に泳いでいましょう」とエラが言うと、オードリーが「それもそうね」とシャルロッテ達を海へと引っ張っていった。


波打ち際でパシャパシャと犬かきをするアニーと砂の城を作るエラ、ケイトとダリアとオードリーは遊泳エリアの端から端まで競泳を始めていた。シャルロッテ達とベアトリスがビーチボールや浮き輪を膨らませながらアレコレと話をしていると、そこにコリン達がトボトボと歩いてくる。

「…どうしたの?」と競泳から戻ってきたオードリーが聞くと、しゅんとした表情でコリンが言った。


「綺麗なお姉さんを探してビーチを走り回ったんだけど…誰からも…相手にされませんでした」

「でしょうね。それより、オーウェンやナサニエルは?」と淡々と返すケイト。

対応のあまりの冷たさに涙を流して倒れ込むコリンに代わり、グレンが答える。


「ナサニエルはオーウェンの水着選びを手伝ってるぜ。オーウェンってば去年の水着がまだ履けると思ってたみたいだが、ピッチピチでな」

などと、話しているとその横でシャルロッテ達が黙って顔を赤らめていた。ちなみにオードリーは「…今からでも間に合うかしら?」などと言って水着ショップに走ろうとしてケイトに全力で止められていた。


その時ー

「ねぇねぇ、そこの可愛いコちゃん達!俺らと一緒に遊んでくんない?」

と言いながら、男達が近づいてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ