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念導戦記  作者: 水室二人
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最強の異世界人の殺し方を考える 後篇

「人間は、滅ぶべきだと思わないかい?」

 やって来た男は、突然そう言いました。一連の、黒幕です。一目で、狂っていると理解できる狂気が、彼にはあります。この男に、トウヤとサクヤが従っていたとは思えません。

「僕の加護はは、願い。人の願いをかなえる力・・・」

 突然やってきて、語りだした男の告白は、狂っていました。


 彼の名は、名無し。異世界に召還された時、過去の記憶を失っていたという。

 加護は願い。人の願いを叶えるという。その代償は、願いを求めた物の生命力。

 身の程を知らない願いは、身を滅ぼす恐ろしい物だった。

 小量の食料を出す程度なら、少し疲れる程度で叶えられた。

 これだけで、もの凄い事だった。その国は、食料不足で苦しんでいたので、それが改善できる素晴らしい能力だった。

 がだ、その国が望んだのは、敵国の崩壊。

 召喚した異世界人を、兵器として利用するのが当たり前の国なので、その能力は軍事面に利用された。

 奴隷を使い、強制的に、敵国に自然災害を起こさせる。

 1000人の願いにより、敵国の植物は枯れ、大飢饉が起きた。その代償に、1000人は死に、飢餓でもっと多くの人が苦しみながら死んでいった。

 名無しの能力の怖いところは、来るものは拒めないと言う事。

 その国は、自国の繁栄を願い、自滅した。永遠の繁栄を望んだら、対価が足りず、国民全ての命を無駄にしてしまった。

 その間に、異世界人の召喚が行われ、セブンナイトのメンバーが揃ったらしい。

 記憶を失ったのは名無しだけで、他のメンバーは記憶を持ったいた。

 それで、名無しは決意した。この世界を滅ぼそうと。人間なんて、この世界なんて、滅びてしまえば良いと・・・。

 自分だけ、過去が無い。過去を持っている、他の異世界人が憎かった。

 ただ、楽に殺さない。苦しませて、殺す。

 最初に、1人だけ、洗脳した。この国の連中がしていた事を、自分で行った。上手く騙して、願いを使わせて、自分の駒にすることに成功した人物がいる。

 ミシェという男の加護は、魂のストック。殺した相手の魂を吸収して、自分の物にするという能力だった。

 彼を強化して、魔物を狩らせて見ると、そのストックを増やす事に成功した。

 勿論、人も殺させた。自我は既に無いので、苦しみを見ることが出来ないのが残念だが、その能力は、役に立った。

 ある程度、ミシェを強化して、目安が出来たので、大陸を崩壊に導いた。

 トウヤの能力を利用して、原子分解を起こさせ、大陸を汚染させた。力を望んだトウヤの願いを、叶えた結果だった。

 海の向こうに、別の大陸がるのは知っていたので、助かりたいとねがう人々を利用して、転移する事に成功した。

 この大陸の状況を確認しながら、どうするべきか計画を立てている時に、仲間が消えてしまった。

 これは誤算だった。勝手に動かないようにしていたはずなのに、何かに導かれるように、傭兵ギルドと敵対したらしい。

 その結果、セブンナイトは、3人死亡。仕方ないので、トウヤとサクヤの始末を実行。

 サクヤに、トウヤを殺させるよう、手下を使い願いをつかう。元々、苦しんでいたサクヤは、トウヤを殺してしまう。その後、サクヤを苦しめる予定だったのに、行方不明となった。


「それで、私にどうして欲しいのですか?」

「僕は、疲れました。殺してください」

「君自体は、強くないのですよね?自害できるのでは?」

「それは、残念ながら出来ません。僕が利用した魂が、この世界に縛り付けるのです。永遠に続く、地獄へと引き込もうとしています。この怨念、君なら見えますよね?」

 名無しの周りに漂っているのは、怨念らしいです。それなら、自業自得でしょう。彼を助ける義理もありません。

「その願いを、今まで見たいに使わせれば良いのでは?」

「僕自身の願いは、叶えられません。強い武器、強い装備、そう言うもので身を固めているだけです」

「それなら、私の願いを叶えてもらいましょう」

 この男は、色々と危険なので、消えてもらいます。

「サクヤとトウヤの召喚を、なかった事にしてください」

 彼に願えば、対価があれば可能な願いは成就する。

「既に死んだ人間に、願いは作用しません。他人の事を、貴方は何故ねがうのですか?」

「別世界の、私の可能性もありますからね。個人的な、願望です。可能性の話です・・・」

 この願いは、無事かなえられたみたいです。サクヤの気配が消えました。召喚がなかったことになるので、彼女の罪は消えました。

 ただ、ここまでの出来事は消えません。彼女と彼の罪は、そのまま黒幕である名無しに引き継がれます。

 運命は、そう書き換えられました。彼女の力は、恐ろしい物です。

「そんな、馬鹿な話があるか!だったら、私の罪も消してくれ!」

 名無しが叫びます。

「だったら、一緒に地獄に落ちましょう」

 名無しの側に、現れた男が、さりげなく彼の胸にナイフを突き立てます。

「ミシェ?」

「貴方が死にたいとながったので、私がそれを叶えます」

「何故?」

「貴方の記憶を奪ったのは、私です。繰り返しても、同じ道を行くのですね・・・」

 私の知らない所で、色々とあったのでしょう。

「後始末を、お願いしても宜しいですか?」

「仕方ありません・・・。貴方も、関係者ですよね?」

「この世界で、魔王様のお役に立ちたかったのですが、これも運命なのでしょう」

「諦めるのですか?」

「受け入れるだけです」

「それも、一つの道ですか」

「そう言うことです。丁度、代価が溜まったのです。一目、お会いしたかったですが、次があるなら、その時を楽しみにしておきます」

「何を言っている。頼む、俺はまだ死にたくない。折角、生まれ変わったんだ、いやだ、助けてくれ!」

 名無しは、見苦しく叫びます。

「私の願いは、貴方の消滅です。今度こそ、消えましょう、貴方も、過去は神の一柱だった存在です。貴方の信者の子孫を代価に、消滅してください」

 私の知らない所で、壮大な物語があったみたいです。完全に、蚊帳の外です。

 物凄い量の、エネルギーが集まったと思ったら、名無しとミシェを包み込み、消えてしまいました。

 現時点で、私にわかる事はありません。

 ただ、このままでは理不尽なので、当事者に聞く事にしましょう。

 色々と、裏で暗躍しているリリの所に、今までの疑問を解く為に、向かいます。

 

 

 

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