傭兵ギルドの主となる
イナリによって、財政状況が好転した傭兵ギルド。
人材の発掘により、魔物狩りが安定して行えるようになりました。人の生活が安定すると、色々と不穏な存在がやってきます。
現状、ドラゴルの任せておくと不安なので、傭兵ギルドを乗っ取りました。
私が代表となり、イナリが補佐をしてくれています。ドラゴルは、引退してリリの警護をしてもらうことにしました。そう言ったら、喜んで引き受けてくれました。あれが守っているのなら、問題はないでしょう。
「それで、どうするつもりなのじゃ?」
今後の事を、イナリと相談します。
「私は、闇に関して思う所が無いので、今は特に相手にしません。それよりも、このギルドを充実させましょう」
「資金はいるかや?」
「今は金より、人材かな」
「あてはあるのかや?」
「兵隊なら、数は揃えた。後は有益な人材が必要だとおもう」
「有益な加護もちは、国やギフエナ教の連中が、とっくの集めているのじゃ」
「それでも、見落としはある。手ごろな所で、各都市の孤児院が穴だった」
「状況が悪いのかや?」
「酷い所が多い。人の命が安い世界だ、親が死んでいくあての無い子供は大勢いる」
「慈善事業をするのじゃ?」
「そんな事はしない。援助というなの借金を背負わせ、こちらに引き込む」
「極悪人なのじゃ」
「その通りだから、否定はしません」
物価の調査と平行して、各都市の状況を調べていました。その時に、色々と惨い状況をいくつか見つけました。それを、全部変えられるとは思えません。手ごろな所から、改善をしていきましょう。
各地の孤児院を地上げして、経営権を強引に奪います。場所によっては、ゆっくりと時間をかけるのが難しいです。集めた孤児たちからは、鬼と悪魔と呼ばれています。
外面のいい経営者は、その裏で色々と悪事に手を染めていました。それを教えるつもりはありません。
法外な利息で、孤児一人ひとりに負債を負わせます。これが返済できるまで、この子達に自由はありません。利息はトイチです。10日で1割の利息。こちらから、適度な仕事を斡旋します。諸々の経費を引くと、ギリギリ利息分の返済が可能です。
子供といえど、遊ばせている余裕は、この世界にありません。色々と、バランスが崩れています。
魔物の発生が増え、戦える人が減り、人類はじりじりと衰退していました。
こんな状況なのに、戦争をやっている国があるのが悲しいです。
孤児院に埋もれていた、使える加護の持つ人材を教育して、傭兵ギルドを強化していきます。
加護にこだわらず、人員を育成したいのですが、今はまだその時ではありません。
ただ、斬り捨てられる事を防ぐので精一杯です。
折角集めた人材を、無駄に減らす事はしません。徹底的な訓練と、それなりに優れた装備。的確な仕事の分配を繰り返し、組織を強化します。
傭兵ギルドの活躍で、魔物の脅威が減っています。ここまで来ると、集めた子供たちは、傭兵ギルドの忠実な戦士となっています。状況を理解して、色々と学び、自分達の置かれている状況を学んでいます。
残念ながら、救えなかった命も多いです。ミスをして、死んでしまった子もいます。
イナリと二人で、それらを受け止めます。その影で、色々と頑張っていたレーヤのことを、先日受け入れる事にしました。積極的なアタックの結果です。イナリも、レーヤのことを認めているので、許可が出ました。
「ようやく、私の大人の魅力の前に、ひれ伏したのです!」
「「それは無い」」
レーヤの戯言に、私達は即効で突っ込みを入れます。妖精族なので、レーヤの発育は色々と遅いです。
その結果、私がロリコンという認識が広まってしまったのが、納得できません。二人とも、色々と足りていないかもしれませんが、それはそれでいいものです。
そんな感じで、時は流れていきます。世間的には、ガイルの独立宣言の結果、内乱が拡大してセントラル共和国に飛び火しました。
すぐに終わると思われた内戦は、ガイルの軍勢の勝利で終わりました。彼は、ギフエナ教の聖女と手を組んだみたいで、即死出なければ完治する、不死身の軍団を手に入れたみたいです。
正確には不死身ではありませんが、死の直前から息を吹き返し、急成長した軍隊は、強力でした。
勝利を繰り返し、ガイルを皇帝としたガイル帝国が樹立しました。
セントラル共和国は、その半分を奪われています。お互いに、疲弊しているので、この辺が納め時だと思います。これ以上戦争を続けると、全てが修復できないほどの傷を残すでしょう。
今までは傍観していましたが、介入するタイミングが来たかもしれません。
そんな事を考えていると、恒例となったお客さんの団体がやってきました。
面倒ですが、これから対応していきましょう。
ゆっくりと更新予定です。




