王都激闘 その4
「それを、どうするつもりなんですか!」
突然現れた、ロセロア王女と思われる女性が叫ぶ。
「お土産?」
面白そうだから、リリにもって行こうと思う。
「お土産って、着せ替え人形にして遊ぶつもりですか?」
「着せ替え人形?」
「破廉恥ですっ!!」
顔を真っ赤にして、叫びます。何となく、映像で見た人物と一致しません。
「貴方は、ロセロア王女ですか?」
「あっ」
私に指摘されて、自分の失敗に気づいたみたいです。
「私を、殺しますか?」
「殺しませんよ」
即答します。殺す理由がありません。私は、殺し屋ではありません。
「え?で、では何故ここに?」
「暗殺者を、王女が返り討ちにしたと聞いて、どうやって返り討ちにしたのか、見にきました」
「ちょっと、待って貴方子供よね?そんなことできるの?」
「できるから、ここにいます」
「それもそうよね」
「はい、ではさようなら」
「さようなら」
挨拶をして、その場から離れようとします。
「さようならじゃありません!」
騙せなかったみたいです。
「警備兵を、呼びます」
「呼んでも良いですが、死体が増えますよ?」
「王国の兵士を、甘く見ないでください」
「それは、貴方が強化したいから?」
「そ、そうです。私の兵隊は、世界最強です」
何となく、違う気がします。この王女様、物凄く弱いです。可愛いとは思いますが、何というか魅力がありません。人をひきつけるオーラと言うものがない。威厳が無い。
「貴方は、本当にロセロア王女ですか?」
「そうと言っています」
「独裁者は、危険なギフト。所持者は、この世から消えてもらいます」
そう言いながら、念で自称ロセロアを包み込む。
「動くな!」
それで、動きが止まります。体が動かなくなったので、彼女は焦っているみたいです。
「頭部だけ、拘束を解除」
言う必要な無いですが、声に出したほうが解りやすいでしょう。このとき、気をつけないと駄目なのは、動くなと念じる時に、体を拘束するというイメージで念じる事です。
感情が高ぶった状態で、動くなと念じると、全ての活動を停止してしまいます。念じるだけで、私は人を殺せます。それは、恐ろしい事です。
「な、何をするつもりですか?」
「本人が出てきてくれたのなら、先程言ったとおり、危険なギフトは排除しないと駄目ですよね?」
「なんだ、独裁者を持っているだけで、殺され無いと駄目なの?私が望んだわけじゃないのに?」
「その力の使い方ですよ。貴方、部下に呪いをかけて気に入らなかったら、殺してますよね?」
「そんなこと、した事ない!」
「ですが、私のいた城塞都市の軍人は、命令に背いたので、爆死しましたよ?」
「そんなこと、私のスキルでは出来ません」
「ギフトの内容、言えますか?」
「言ったら、殺しませんか?」
「約束しましょう」
ロセロア 15歳 人間 レベル10
体力 E
魔力 D
基礎 D
幸運 E
ギフト 独裁者 レベル 5
スキル 影武者 レベル 5 影武者を作成できる 現在は2人まで
呪詛返し 受けた攻撃を相手に返す
演説 レベル1 演説が上手くなる
戦略 レベル1 戦略に補正
自決 苦しまずに死ねます 最後の保険です
「なんというか、微妙?」
「君も、そう言う顔をするのですね・・・」
「それは失礼した。もっと凶悪な物だと思っていました」
「まだ開眼していないスキルが、凶悪かも知れませんよ?」
「だとしても、今の状況はおかしいです。兵士は強化され、呪いが発動しています。傾国もそうですが、ギフトに関して間違った知識が多すぎる気がしますね」
秘密主義なのは、仕方ありません。それこそ、ギフトの所持だけで、人生が決まってしまう世界です。強すぎるギフト持ちは、色々と苦労をしているのでしょう。
「傾国って、君は知っているの?あの極悪狐?」
「狐?」
「そう。あの極悪狐、1人だけ眠りについて、シヴァ様に会いに行ったのよ・・・。私は転生失敗したのに・・・」
「この世界、転生って当たり前なのですか?」
「違うわ。私の場合は、必死に準備をして、極悪狐にお金を借りて、あいつがこれなら大丈夫って魔道具を高値で売りつけて、転生失敗したなら、借金返さなくて良いからざまみろですわ。強欲狐の奴、資金を回収できなくて、悔しがれば良いのよ!」
「そっちの詳しい事情は、是非とも聞きたいですが、強欲狐と言うか、傾国という存在は、知り合いました」
「嘘、あのこがいるの?ではシヴァ様は?」
「そのシヴァ様と言うのはしらない。もしかして、殺戮の魔女?」
「その名前は言わないで。でも、そう呼ぶ人が多いの」
「その人物の転生した存在なら、仲間だ」
「解りました。君が望むなら、その影武者人形を上げます。好きに使っても良いです。その代わり、私をその人の場所まで連れて行ってください」
見事な、土下座をして目の前に伏せるロセロア。連れて行くといわれても、この人は一国の姫様。さて、どうしましょうか・・・。
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