3年の間
目が覚めるとそこは壮大な草原が広がっていた。
風で草原は靡き 空気は美味しい 目を覚ました伯はスっと立ち上がり草原を見渡した
伯「ここは? 何も無い‥‥霊界ではない?」
「その通りだ‥‥ここは私が作った世界だ」
伯は後ろを向くと老人が立っていた。その老人は杖を付き今にも倒れそうな顔をしている。
「貴様が水無月 伯か‥‥なるほど、これはなかなかのもんじゃの‥‥」
伯「あなたは?」
マクスウェル「これはこれは申し遅れた‥‥ワシは現マクスウェルじゃ‥‥わしの前のマクスウェルは貴様の叔父が亡くなった瞬間に消えての〜‥‥そしてワシが受け継いだという訳じゃ 一応 トール殿には伝書鳩を送ったが正直 ワシも老いぼれじゃ あんな強気に手紙を書いたが戦う気はせん だが問おう」
伯「問う?」
マクスウェルはため息をつく
マクスウェル「貴様はこれから起こることをあらかじめ言ってやろう‥‥貴様が寝てから3年は経っている これは事実だ 今 精霊都市は 二つに別れた もう四つも國が無いのじゃよ 理由はもう一人の精霊王を名乗るものが出てきての〜 」
これは伯がまだ眠りについて30分、約半年が経とうとしていた。
彪「伯はまだあの世界に?」
悠太「ああ‥‥あそこの30分だとここでは半年だからね」
彪「ええ‥‥」
ただただ平凡な生活 淡々と普通な生活が訪れていた中 王室の扉をノックする音が聞こえた
悠太「どうぞ」
「精霊王‥‥大変です!ほかの国から一万人の軍隊が来ております!」
悠太「なんだと!その国の名前は!この四つの國か?」
「いえ!國ではありません ほかの大きな国です」
地響きがなるくらいの振動が城を襲った。するとほかの兵が王室に入る
「お伝えします!5キロ付近に軍隊が!」
悠太「ほかの王たちを集めよ!攻撃にうつる!民達は地下室に!あそこなら厳重だ!はやく!」
3分もした後にほかの4人達が集まる。
焔「どうするんだ!」
悠太「とりあえず 5人で立ち向かう 相手の王と話がしたい」
と悠太達は城壁の外へと出た
すると軍隊のど真ん中を歩く 馬に乗った肥満の人間がこちらに向かって叫んだ
「精霊王よ!私はアウリスという国からきた 王のデルコである!」
悠太「俺が現8代目精霊王 神無月悠太だ!」
デルコ「なるほど 貴様が精霊王か‥‥ならば言わせてもらおう!私も 現精霊王だ!」
悠太自身はビックリした 精霊王は他にはいない 我ひとりだと なぜその言葉が出たのかが不思議でしょうがなかった
悠太「ならば証明してみせよ 貴様が王であるならば」
デルコ「良かろう‥‥イフリート」
デルコは片手をあげ 霊名を上げた すると悠太でもまだ出せない凄まじい 霊力を感じた
マクスウェル「そしてそこから戦いは始まり いに至る ようするに‥‥大戦争だ。今までに比にならんくらいのな」
伯「大戦争‥‥それから3年‥‥」
マクスウェル「そう‥‥3年経ってもまだ戦争は続いてる‥‥そしてあちらには軍勢が強くなった 。
4人の王は力の使いすぎで今は地下室にいる もう出てくるがな‥‥そして今は歴代の精霊王達が城に入った そうこれはワシがやった事なのだ‥‥貴様ら歴代精霊王達に終止符を打ってもらう‥‥最後の精霊王としての戦いを‥‥」
伯「たが じいちゃんがまだ‥‥戦ってる」
マクスウェル「そう‥‥あれはもう倒せるだろう‥‥殆どのことは話した」
マクスウェルは懐から正方形の白紙を伯に渡した
マクスウェル「よいか‥‥その紙を使う時は自分が 護りたい時に使いなさい‥‥そして唱える時は 霊王の力ここにあり 」
伯「霊王の力ここにあり」
マクスウェルは小さくうなづく
マクスウェル「さてとわしの役目は終わりじゃ 貴様はまだ寝ておけ ワシはすこし和樹の手助けでもするかの〜」
マクスウェルはそう言うと静かに消えた
伯「僕は‥‥いや俺は‥‥強くなる」




