家族の喧嘩
伯は円卓の場から出た そこは広々としていて 周りには木々しかなく 邪魔になるものは無い
神無「いいだろう 勝負は どちらかが負けを認めるか 戦うことが無理になるかだ ここを仕切らしてもらうのは 初代 精霊王 神無だ ほかの歴代達は観戦といこうではないか 準備は宜しいな 2人とも」
伯「問題なく」
和樹「孫だからって容赦はしない お前に託すものが大きいからな」
菜瑠「託すもの?」
楠葉「あとからわかるよ どうせ円卓で話すんだ‥‥勝てよ 伯」
伯は戦闘態勢に入った 和樹をジッと見て動くのを待っている
伯「みんな この世界で歳は若くなってるんだ 死んだ時のままだから‥‥じいちゃんも 強いはず」
和樹はボソボソと何かを唱えている 楠葉はそれを見て 何かを考え出した
楠葉「おかしいな‥‥和樹はあんなんじゃなかったはず‥‥どうした」
と発言した瞬間に和樹は 飛び 真上から拳を振り下ろした。 伯はそれを避けて殴りにかかったが 効かず 後ろに下がった。
和樹「おい 伯よ 悠太に何を習った お前は本当に俺の孫なのか? 」
伯「たしかに!あなたの孫です!じゃなきゃ 無の力なんて持ってないでしょ!」
和樹「ミクニル‥‥あの時の言葉 忘れてないのか」
トール「ミクニルとの会話はワシも聞いていた‥‥敵対するかもしれない‥‥けど それを避けようと今 あいつは戦っている」
雅夢「敵対?トールよ あなたは何をしていたのだ 実の息子を殺そうとした 」
トール「ああ 本当にどうかしてるよ あいつも ミクニルも」
伯「さあ!かかってこい!」
和樹「うるさい!」
和樹は炎の弾幕を撃ち攻撃をする。 伯は無の力で体全体を覆った。
神無「ほう‥‥1部ではなく 全体もか‥‥なかなかやるではないか だがもう通じぬ」
和樹「能力を無効にするなら」
和樹は何も使わず 本気で伯を殴った だが、伯はそれを無の力で消そうとした瞬間 伯はその攻撃を受けた 自分でも何が起こったか 分からず 混乱していた
伯「なんで‥‥いま 確実に無の力は発動していた‥‥」
楠葉「なるほどね‥‥」
菜瑠「どういうのこと?」
雅夢「もしかしたら 和樹は‥‥」
トール「無の力なら 自分もノーマルな攻撃をすれば」
カミヅキ「攻撃は当たるという事ね」
和樹「いいか それが無の力の欠点だ それはただただ属性のある攻撃を無にするだけ だがこっちがノーマルな攻撃なら 当たる それが欠点だ」
伯「これが‥‥欠点」
伯は思った もう無理だ 勝てるわけがない でも負けたら何も得られずに帰ることになる それだけは嫌だと 嫌だ嫌だ嫌だ!と体を蹲った すると体から白煙が出た その白煙は大きくなり地面に人の形を成した
和樹「やっと出たか ミクニル 久しぶりだな」
そう あの坂三浦の体を贄とした 無の精霊 オリジンである
ミクニル「死ぬなと言ったはずだ なぜ死んだ そしてなぜ私がこいつの中にいると分かった」
和樹「そんなのわかるに決まってる 俺は精霊王だ てめぇらの力なんて簡単に感知できる 簡単だ 」
ミクニル「なるほど‥‥貴様は私との約束を果たすことが出来なかった さあどうする 私はこいつを殺すことも出来るぞ 」
和樹「ああ そうだな だがお前は今 自分は自由になったとでも思っているのか?」
ミクニル「ほう‥‥なぜ分かる?」
和樹「分かるさ‥‥まぁムリだけど」
和樹が笑みを浮かべた瞬間 地面から鎖が飛び出し ミクニルの体を巻き付けた
ミクニル「なに‥‥霊体になれない!」
カミヅキ「それは そうだ 私のエルキドュからは逃れることは出来ないのだよ‥‥」
和樹「どうする?そのまま ここに埋めてやろうか 誰も掘ってくれることも出来ない してくれないこの石に」
ミクニル「その石は霊石!貴様!」
和樹はそれをミクニルの前に出すと ミクニルその石の中に吸い込まれていった。ポウと白く光る石 それを和樹は地面に穴をあけ 地中深くに封印した。
神無「和樹‥‥貴様 これが目的だったのか?」
和樹「まぁ 一つでもあるよ でも本題はここから 完全にミクニルの力が抜けたが こいつの無の力は残っている それをどうするかな〜」
伯「もう1度‥‥もう一度だけ」
蹲っていた伯はゆっくりと立ち上がり 和樹の顔を睨みつける
楠葉「まだ戦うのかい?」
伯「まだ負けなんて言ってない あなたに一つでも攻撃が当たれば 僕の勝ちなんだ!あなたからまだいろいろ教わってない!」
和樹は口をぐっとし 伯に殴りかかった。伯にそれが当たる瞬間 伯は煙と化した そう 伯は自分自身を無にし 霊体かさせたのだ その隙を見て和樹の背中を無の力で攻撃し 和樹は大きく吹っ飛んだ
和樹「あぶね!」
和樹は受け身を取り すぐ立ち上がる
伯「これで僕の勝ちだ!さあ!」
和樹「なるほどね‥‥頭がキレるのは俺の遺伝か?」
伯以外の一同「それは無い」
和樹「全員否定することはないだろ」
伯は疲れたのか ぐったりとしてその場に倒れ込んだ




