Pantograph.
上がる接点と
下がる接点
接触するのはいつも線で
下がるときは緩やかだけど
上がるときにはとても素早く
君をめがけて
Kissをする
折り畳まれていた勢いが
ストッパを外したばねの力で
折り畳まれていた気持ちが
勢いよく飛び出すけれど
君に触れる直前に
そのスピードは鈍くなって
躊躇い
逡巡
思い直して
少し引いて
でも
触れられないと
僕はこの先だめかもしれない
外したばねの勢いが
もう一度
もう一度
もう一度だけゆっくりと
君を傷つけないように
もう一度だけゆっくりと
柔らかさを確かめるように
君と僕との間に
血が通っているとか
そんなことはどうだってい
いつものように
君に触れてみたいだけ
そうやって
触れた後の後悔は
緩やかな思考を残してバックする
ないよね。
ありがとうございました。