千河と幸と幸と渋伊の同居生活
河童
名前、千河
身長、157㎝
体重、58㎏(甲羅含む)
女の子です。
「ここどこかわからんから帰れんわ」
千河さんは玄関からまた入ってきた。
「あーやっぱり」
「やっぱりって、 幸さん気づいてたんならおくってあげればよかったじゃないですか!」
「だってあんな自然に出ていかれちゃ止めようがないというか……」
千河さんは顔を赤くしていました。
「あの、千河さん。 よろしければご飯を食べていきませんか?」
「え?」
「そのあとで幸さんが責任をもっておくります」
「……。 ごちそうになる」
しばらくして、茶の間のこたつに四人が座ります。
こたつの上にはすでに料理があり、千河さんのためにキュウリ尽くしの料理を作りました。
まずはキュウリのサラダ。
キュウリのポテトサラダ。
キュウリの漬物。
キュウリの刺身。
……。 キュウリって料理するの難しいですよね。
「なんでこんなに野菜ばっかなのー?」
幸さんが文句を言ってきます。
そういえば幸さんは野菜が苦手なんでしたっけ。
「野菜嫌いが治ったらお肉尽くしのご飯を作ってあげますよ」
「……」
「さ、いただきましょう」
みんなでいただきますをします。
「うまい。 うまいぜ!」
「それはよかったです」
「でも、河童はそんなにキュウリ好きじゃねぇよ。 俺は好きだけどな」
「そうなんですか。 なにが好きなんですか? 今後の料理に活用します」
「んー、まずは子供の肉とか」
「え?」
「人間の内蔵とか?」
「……」
河童は人を襲います。注意しましょう。
「あとは魚とかかな」
「そ、それだったら大丈夫です! 今度作りますね!」
「期待してるぜ!」
お皿の上がからになったところで、千河さんは幸さんに連れていかれました。
幸さんが帰ってきたと思ったら、千河さんも一緒にいました。
「どうしたんですか?」
「いや、私が拾ったのは川でさ。 なんか、流されてきたっぽい」
「ってことは」
「しばらくお世話になるわ! カカカ!」
「そ、そんなぁ~!」
こうして、雨宿りではなく宿探しの河童が家に来ました。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。