俺の能力とは
「ッチ、お前がでてきちゃァこの依頼もおしめェだな。」
カオルは、吐き捨てるように、言い、次の攻撃ように作っていた、氷の槍を解除していた。
「不老不死・不死身のあんたと戦って得られるものなんてありゃしねェ。」
黒士ゼロが出てきたら、ほとんどの依頼は失敗しても誰も文句は言えない。不老不死・不死身であることも一つの理由だが、それ以上に彼の戦闘能力が凄まじすぎる点が一番の理由になる。
ゼロは何も言わなかった。ただ、冷たい黒の瞳でカオルを見つめていた。
その視線には、怒りも殺意もない。ただ、すべてを見通す眼だけがそこにあった。
「オレは、お前と戦っていけるとは思うが、ジリ貧で負ける未来しかねえからな。」
カオルはその灰色の髪の毛をかき上げながら、いかにも戦闘の意志はない、といった雰囲気をかもしだしていた。
「だから今回は降りておくぜ。」
その瞬間、カオルは天井を突き破って空を飛び去っていった。
「助かった、のか?」
「ああそうだな。」
ただ残されていたのは、ボロボロになったアリスと煉、そして、静かに立つ黒士ゼロだった。
「さっきの氷を消したのってどんな原理だ?」
「ああ、それかね。」
とゼロがこちらの方を向いて話始めた。
「それは、”傲慢”のノオがくれた能力だ。」
「それで、どんな能力何だ。」
「それは、君が一番わかっていると思うがね。」
「イヤイヤイヤ、そう言われてもわからないって。」
煉は首と手を横に降っていた。なぜかというと、心あたりあるものは一切からであった。
「”傲慢”がなぜ君に興味を示したと思う?」
煉には、その理由がわからないため首を横に振った。
「話はそれてしまうが、君は先程の戦いで”異能を打ち消す力”を望んだのではないかね?」
「ああ、確かにそう思ったよ。」
確かにあの時、理不尽な力を消したいと強く願っていた。
「”傲慢”は異世界転生がどのような力を望むのかということに興味を持っていた。そのためやつは、異世界転生たちに能力の元となるものを授けた。」
「そして、異世界転生たちが一番願ったものを能力となるようにした。」
「じゃあ、俺がさっき氷をぶん殴って消したのは。」
「そう、あの力を心の底から”否定”したいと願ったため、発現した能力だ。」
ゼロの声は静かだったが、どこか確信を含んでいた。
「なるほど、じゃあ俺の持っている能力?はそもそも形自体なかったから?って表示されていたのか。」
「でも、今は相手の力を否定、いや”打ち消す”という力になっているのか。」
なんか、俺らしくない能力だな。
煉は笑っていた。
「ありがとな、ゼロ。」
「いや、礼を言われることは、していない。」
ゼロはそのままどこかに立ち去ろうとしていた。
「それと、アリスほんとにありがとな、お前がいなかったら今頃死んでたよ。」
アリスは言葉は返してくれなかったが、どこか満足げな感じがする。




