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元天才子役だった俺は平穏な高校生活を謳歌したい  作者: 86
第2章

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第99話 活躍

 後半戦が始まり、まずは海斗から佐藤に向けてパスを繰り出す。


 佐藤はそのボールを受け取ると自らドリブルで切り込んでいこうとするが、すぐに相手チームの生徒に囲まれて中央にいる海斗へパスをして一旦逃げる。


 海斗は佐藤から渡ってきたボールをしっかりトラップさせて自分の足元に落ち着かせてから左サイドで前の方に走った俺目掛けてロングパスを繰り出してきた。


 俺はそのボールを一旦後ろ振り向いて胸で受け取るとすぐに足元に落ち着かせてサイドから切り込んでいく。


 俺がボールを持ったところで特に何ができるわけでもないが、幸いな事に海斗と佐藤がマークを引きつけてくれたおかげで俺はフリーの状態で受け取ることができた。


 相手のディフェンダーが2人、俺に詰め寄ってくるが、勿論それを俺は交わすことなどできるはずもないのでここは遠慮なく中央に走り込んできた海斗の頭目掛けて球を浮かせてパスをする。


 海斗はそのボールを高くジャンプしてからヘディングで逆サイドへと走り込んできていた佐藤の足元に向けて綺麗に落とす。


 佐藤は海斗から受け取ったボールが綺麗に足元に収まり、それを豪快にゴールに向けて蹴り出した。


 相手キーパーもそれに反応してジャンプして防ごうとするが、流石にそれなりの近距離からの豪快なシュートを止める事はできず見事ゴールネットに突き刺さった。


「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!」


 佐藤がガッツポーズをして喜びを表現しており、周りの女子達からも黄色い声援が飛んできている。


 海斗もゴールを決めた佐藤へと寄っていき「ナイス!」と肩に手を回している。


 サッカーのこういう熱い空気は俺には合わず俺は喜びを共有している我がクラスの生徒達を遠目に見ながらいつでもキックオフが開始できるように1人ハーフライン近くまで戻る。


 相手チームも「ドンマイ!ドンマイ!」とお互いに声をかけ合ってからすぐに切り替えて皆自分のポジションへと戻っていく。


 まだ1年C組の生徒達は喜び合っているようで試合が始まる前に俺の目の前にいる相手の右ウイングの先輩に声をかけられた。


「君のクロスにやられたね。僕としては君が1番凄かったと思うよ」


「……そんな事ないっすよ。普通です」


「んー本当にそうかな?僕も一応サッカー部に所属してるんだけどあそこまで正確なパスは部員でもあまり出せる人いないと思うよ」


「……ありがとうございます」


「あ、ようやく君のクラスの子達も戻ってきたね」


 先輩がそう言って俺も目線を動かすともう満足したのか皆が全員自分のポジションへと戻ってくる。


 そして何故か海斗と佐藤は俺の方によってきて声をかけてきた。


「ナイス!みな……星宮!」


「……まぁお前のおかげで点が入ったようなものだし礼は言う。てかお前あそこまで上手いなら次からスタメンになれよ」


 佐藤の性格は思ったより悪くないのかもしれない。


 彩葉が関わると少し過剰に反応するだけで、他人の能力を素直に認められるというのは彼の良いところだと思う。


 しかしだからと言って俺をスタメンにはしようとしないで欲しい。


 俺は佐藤の言葉に首を横に振ってから丁重にお断りする。


「それは断る。どうやら怪我したあいつも軽傷のようだし」


 そう言ってベンチで休んでいた彼の方を指差すと佐藤は呆れた顔で「お前なぁ……」とジト目を向けてくる。


 その俺と佐藤のやりとりを海斗は苦笑しながら見ている。


 そこで流石に時間をかけすぎていたのか審判に「早くポジションに着いて!」と注意されてしまった。


 2人は慌てたように自分たちのポジションへと戻り、まもなくして試合が再開した。


 まぁチームの足を引っ張らない程度にはできたんじゃないだろうか?


 結局最後アシストしたのは海斗でゴールを決めたのは佐藤。


 俺自身は周りからはあまり認識されていないんだろうな、とこの時は思っていた。


 その後は相手チームに点数が入れられることも無く後半開始早々に佐藤が決めた1点を死守することで試合は勝利で幕を閉じたのだった。


 今までで1番危ない試合ではあったが上級生相手に無事勝利を収めることができてよかったと思う。

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