表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/37

第1話 漢女を目指す美少女ッ!入学準備ッッ!!

考えたら明らかにおかしな場所にこの話があった為、この話を一章一話にする事に致しました。もう読んで頂いた方、混乱させてしまいすみません。若干修正しております。

 私の名前は等々力茜とどろきあかね!明日から私立如月学園に転入予定!京都からやってきた、16歳になったばかりのまだまだピチピチな女子高生だよっ!えへっ


 誰に向かって自己紹介しているのか自分でも分からない私は、目の前で鬼の形相で私を指導する筋骨隆々の兄の声で現実に戻る。


 ちなみに兄は何故か上半身裸だ。といっても家にいる時はいつも上半身裸。


 何でやって?ごめん‥。そんなん、私に聞かれてもわからへん。


「角度が違うッ!やり直しッ!!」

「う、うんっ!お兄ちゃんっ!」

「違うッ!返事は『応ッ』だッ!!」

「お、応ッ!!」

 

 私は今、腕を組んで自己紹介の練習をさせられていた。何でも兄曰く、初めが超肝心らしい。私が目指す「漢女おとめ」になるには、自己紹介から威風堂々とした風格を見せつけ、相手を畏怖させる必要があるらしい。


 ‥そんなんして大丈夫なんか?私、ちゃんと友達できるんやろか!?入学する前から不安しかないねんけど‥。


「お兄ちゃん、これほんまに意味あんの?私漢女は目指したいんやけど、やっぱり友達は欲しいっていうかさあ‥」

「喝ッッッッッ!!!!」

「ひ、ひいいいいいいいいい!!!」


 物凄い勢いで兄から喝を入れられ情けない声をあげてしまう私。だってしゃあないやん!?自分のお兄ちゃんながら顔が怖すぎるんやもん!もう夢に出てくるわ!!


「妹よッ!友というのはお前が漢女に近づけば自ずと向こうから近づいてくるモノなのだ!それともう一つおまけに喝ッッ!茜よッ!郷に入れば郷に従えという誰が言ったか知らん名言があるッ!関西弁は封印し、標準語をちゃんと練習するのだッ!!よそ者だと舐められてしまうかも知れんからなッ!!」


 ッッッうるさっ!!ほんまもう毎回毎回耳おかしなるわ。でもそういうもんなんかなあ?お兄ちゃんが言うんなら従うけどさあ‥


 ちなみに私が目指す漢女おとめとは‥ 漢の中の漢という雅な表現があるように、女の中の女‥つまり誰もが憧れてしまうようなかっこいい女性の事だ。


 詳しい意味はごめん、ググって。下手にコピペしたらやばそうや。知らんけど。


「そんなん言われてもいきなりは難しいって‥。お兄ちゃんは練習したん??

「‥‥したッ」

「ん?聞こえへんねんけど?」

「‥練習、した‥。自分の声を毎日録音しながら」

「ぷはっ!!その見た目で!?そんなん想像したら笑うわ!てかッがなくなってもうてるやんあはははははは!!!

「かああああああつッッッ!!!」

「ひ、ひいいいいいいいいい!!!」

「最愛の妹よッ!!努力する人間を笑ってはならぬッ!‥あと私の見た目弄りはやめてくれ‥(ぼそっ)」


 おっと、お兄ちゃんの見た目弄りはあかんの忘れてた。子供が怖がってしまって悲しいって前言うてたもんな?ごめんな、その見た目でしゅんとすんの辞めて?また吹いてしまうから。あっごめん、またいじってた。


 こんな兄だけど、私は超尊敬してる。昔は極普通の見た目のちょっと‥いやかなりシスコンなだけの優しいお兄ちゃんだった。気が強かったとかでも全然なくて、むしろ弱かったくらい。


 私が小学生の時、地元にある全国でも一二を争うヤンキー高の生徒に絡まれた。そこからお兄ちゃんは変わった。


 初めは私に絡んだ高校生をぶっ飛ばすという理由で私が必死で止めてもその高校に入学した兄は、瞬く間にテッペンを我が物にし、ヤンキー達を全員更生させ‥果ては教育を諦め堕落した教師陣達も変えてみせた。


 そして高校を卒業したお兄ちゃんは恐ろしく変貌を遂げていた。主に見た目が。筋肉が。


 「等々力龍次郎とどろきりゅうじろう伝説」は地元では有名な話だ。


 私もそんなお兄ちゃんみたいに強くてカッコいい女になりたい!っと本気で思ってるのだが‥。


「ではもう一度ッ!顔はもっとキリッとだッ!我ここに有りと言わんばかりにッ!腕は胸を持ち上げるようにもっと堂々としろッ!」

「で、でもこんな持ち上げたら私恥ずかしいって‥」

「そんな事で恥ずかしがってどうするッ!漢女を目指す限りは無駄な羞恥心は捨てねばならんッ!」


 やっぱりコレは何かちゃうってえええ!!ただでさえ胸が大きくて変な人にジロジロ見られたりすんのに、こんなんもう恥ずかしすぎてお嫁に行けへんようになるで!?


 私の求めてる強さはほんまにこれであってるんかと不安になってきたわ‥。


 そんな私の考えなど、お兄ちゃんはお構いなしだ。そして唐突にこんな事を言い出す。


「茜ッ!お前はまだまだ未熟だッ!故に新しい学校で漢を見つけるのだッ!その漢についていけば漢女に至る道が自ずと見える事だろうッ!万事大丈夫だ最愛の俺の妹よッ!お前のその紅く美しい髪のように情熱を燃やせッ!さすれば漢女としての栄光の道は開かれんッ!!」


 そろそろ言ってええ?絶対何か昨日変なアニメ見たやろこの人。

元々高校卒業してからちょっと頭が変になってたけど、今日はほんまにいつにもましてイっちゃってるわ。


「そうと決まればもう一度だッ!」

「お、おう‥。しゃあないから、付き合ってあげるか‥」

「かああああああつッッッ!!!」

「ひ、ひいいいいいいいいい!!!」

「返事は『応』だッ!」

「お、応ッ!!」


 漢を見つけるかあ。そんなお兄ちゃんみたいな人おるんかなあ‥。


 茜と龍二郎の何回見たか分からない不毛なやり取りは、日が暮れるまで続いた。


 この時の茜はまだ知る由もない。


 自分が最悪のタイミングで入学する事になる事を。


《読んで下さった方へのお願い》


『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマーク登録、評価をして頂ければモチベーションが上がります。

評価は↓に☆がありますのでこれをタップいただく事で出来ます。


 いつも頂いたコメントは全て目を通しております。いつも応援ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 漢女の読みは『オトメ』でいいのかな?
[良い点] ここだけ読むと全く別の、テンプレラブコメの序章みたいで良い。 さて、沈んだ主人公君とのコントラストが楽しみ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ