1/3
第0話 プロローグ
これは人族と人ならざるもの、妖魔族、魔神族、魔人族、精霊族、エルフ族、、獣人族、巨人族、ドワーフ族の世界がまだ隔たれていなかった時代の古の物語。
そして、全ての種族を敵に回した12人の歴史に名を残す罪人と1人の女性の銀河を巡る冒険の物語でもある。12人の罪人はみなにこう呼ばれた。『罪を犯した12の星座の使者』と……
《アナスタシア帝国》
人の影が絶たれた中ヒュゥと一陣の風が吹く。
その光景はあまりにも無残だった。昨日まで賑わっていた露店もそこで商売していた人も住人も全ての人が今となっては死体に成り果てていた。
生き残ったのはある1人を除いてもう誰も居なく、城を中心としてぽっかりと穴が空いていた。
そのある1人の少年によってこの皇国は一夜にして滅びたのだった。
その少年は銀髪に藍色の瞳をしていて容姿は息を飲むほど美しい。だが目には喪失感しかなくある1人の女性をただただ見つめていた。少年の名を、ルイ。本名をルイ=ディア=エルゼヴェート。国を魔神族に滅ぼされた皇国の皇帝であった人物だ。