(6)Trust Us!
14日(月)の朝、中央高新聞臨時号が発行されて各クラスで配布になった。配布された紙面を広げてみる。
「体育祭開催直前!準備号」と銘打たれていてA3二つ折り4面の紙面構成になっていた。記事の中身はどんな競技が予定されているか紹介されていて演技出場する運動部の紹介が載っている。その中で斎藤校長先生と宮本先生がインタビューを受けた記事が写真入りで載っていた。
記者:今年も体育祭は盛り上がりそうです。
斎藤先生:私は本校に教師なりたての頃にも勤務しているのですが昔から体育祭で脚光をあびる生徒もいて大いに盛り上がって来ました。ただその中で標的にされる生徒もしばしば出てくるのは事実です。
記者:何に、でしょう?
宮本先生:いじめや過剰な指導、今ならハラスメントと言われるような事ですね、校長先生。
斎藤先生:(頷いて)そうです。人が集まるとそういう事態もしばしば起きます。早く気付いて対応を取る事が出来ればと思う事はよくありますよ。
宮本先生:学校ではメールや電話での相談も受け付けています。Webサイトにも投稿フォームやメールアドレス、電話番号を載せているので直接言いにくい事があればこちらに書き込んで貰えば斎藤先生(校長先生)と私(宮本先生)で対処します。相談の秘密は守ることはこの場を借りて約束します。
斎藤先生:これは私からもお願いします。一人で悩まなくていいのです。
記者:もしも先生方の指導の行き過ぎで悩んでいる生徒がいて相談が入ったらどうされますか?
斎藤先生:当然、調査して私がその先生と話をして正して行きます。
記者:斎藤校長先生、宮本先生、ありがとうございました。
お二人とも私が思っていた通りとても真摯だった。
今回の目的でもないから辞退したかったけど企画を持ち込んだために編集長である新聞委員長に逃げ道を断たれて取られた私のコメントも簡単ながら出ている。
古城:生徒自治会としては体育祭は運動部とクラスが盛り上がればいいなあと思ってます。
記者:今回、会長が表彰式にも初参加って伺ってますが。
古城:あ、それは運動部の方から頼まれたもので……表彰状を生徒自治会を代表して代わりにお渡しするだけですから。
記者:いやあ、私は古城さんの心の広さに感服してたんですけど。当日の授与式は頑張って下さい。楽しみにしてます。