表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩*卒業写真*

夏の終わり

作者: a i o

乱暴な背中が嫌い

追いかけても

見上げても

聳え立つだけの雲

あなたは

ゆるゆると消えてった


大きな欠伸をしよう

ぎらぎらと激しい

あの太陽を飲み込んだなら

声よ嗄れてしまえ

あなたを縁取る名は

陽炎になって消えてった


ラムネ瓶を叩き割って

取り出したビー玉は

なけなしの力で反射してみせて

価値あるものを助けたのだと

思い込ませては坂道を転がった


まばたきをする度に

夏が見えればいいと願った

いたずらに傷つけるような背中も

呼べなかった名前も

まだそこにあるなら


さりげなく開けたドアから

夏は行ってしまって

どんなサヨナラも

夕立のように降ってしまえば

ひっそりと熱を冷ましていくから


風を数えた風鈴の音が止んで

私は夏を数えることをやめて

まばたきをしても

流れるだけの景色と一緒に

転がっていくビー玉の中

あなたは

閉じ込められ消えてった










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ