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異世界の物語  作者: もぐな
第3.章
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52.

太陽が沈みきる少し前に目的地近く、依頼を出していた村に到着。


村人の案内にて依頼を代表して出している村長宅へ案内してもらい、説明を受ける。


ピピアスの特性上、墓に近づかない限りは襲ってくることもなく、一件以降は特に被害は出ておらず、以前襲われて死亡した者もピピアスの出現していない際に遺体の回収、埋葬したとのこと。


ピピアスは朝、昼、夜と問わすに現れるが、比較的夜に出現する傾向がある。


死亡したのは高齢の男性で奥さんの墓参りに訪れていた際に魔物の出現に驚き、腰を抜かして動けない状態になり、そのまま襲われてしまったようだ。


もう1人は付き添いでいた孫で、ピピアスの爪により逃げる際に背中を切り裂かれてしまい、全治1週間あまりの怪我を負ったと。



村長の計らいで客室に一度荷物を置き、少し休息をとる。


「話を聞く限りピピアスの爪はそこまで怖くないだろうな、子供を後ろから攻撃したとしても動ける程度の怪我で終わっているし、たぶん動けない間に複数のピピアスから攻撃によって出血によるもので殺されたって考えるのが妥当かな」


「そうだね、大きい小さい傷に関わらずに傷の数が増えるとどうしても出血の量が増えるからそれが原因かな?遺体もそこら中に爪の跡はあるものの切断に至るまではって言ってたしね」


「大体どれぐらいの数がいるのかな?」


逃げ切れた子供からの話で、複数いることとはわかったようだが、逃げることに必死なことと、自身の幼さからとても大きくて怖いものに見えたようで、正確な数はわからなかったとのこと。


1体でも出現すればその際に周辺のピピアスは1度は姿を見せる、集団的な行動をするようなので討伐漏れをしないようにしなければいけない。



「はじめは僕は手を出さないようにようにするから、ジン君とミーシャちゃんでアオちゃんに被害がいかないように討伐してみようよ、護衛任務って報酬がいいからいい機会だよね!」


討伐において護衛がつきものになることも割とある。

理由は直接そこに行きたいが魔物が多くいる、魔物の生息地域だったり、魔物に対しての復讐だったり理由は様々であり、その分報酬も割高、通常の報酬の倍以上は確約できるほどだ。



一行はさらに夜が深くなりはじめるあたりで墓のある森へ歩みを進める。


先頭はジンが歩き、その次にミーシャがアオと手をつなぎながら、少し後ろにジェシカといた順番。順番自体は特に意味はないが、墓に到着するまでに何かしらに襲われる可能性も考慮しての配列。



道は整備されており、何か起きたりなどせず、順調に目的地が見えてくる。



広さはせいぜい建物2つ分ほど、柵に囲まれており、小さな倉庫のような建物が1つだけ立っているぐらい。


外から確認できる限り、墓標がいくつかある程度で対象は発見できない。


「あれ~、お兄ちゃん、いないよね?」


ミーシャもアオの手を握りながら周りを見渡すも対象がいないことから話しかけてくる。


「だな、なら討伐しやすいように少し用意するぞ」




聖水の入った小瓶を墓標近くや、木の根元、柵の壁沿いなど、各箇所に複数配置する、聖水自体は教会を通して各商店でも販売されており、決して高い金額ではなく、数を使ったところで十分回収できる額である。


聖水といっても量をかければいいという訳ではなく、弱らせてから使わないとせいぜい一瞬怯みを与えるか、一時的に撤退させるぐらいの効力しかないため、討伐を目的にするなら必然的に戦闘は避けれない、なので各所に配置して体力を削り、地面に伏せたときに余裕があれば近くにある聖水をかけれるようにしときたい。

複数いるときに復活される前に鞄などから取り出している余裕があるかもわからないからだ。


復活時間は決して早くないとのことだが、実際に見たことがないため用心に越したことがない。








数か所設置した頃、少し視界に霧が映るようになる。


辺りを見渡すと訪れた際にはなかった霧がぼんやりと視界を遮るように墓全体を覆いだす。

アオはミーシャの希望で近くにおり、ジェシカは墓地の入り口の柵にも背中を預けて寝ているのか頭を下に向けている。


おそらくこれがピピアスの出現する前兆と考えておこう、ジェシカは大丈夫だろうが、


「ミーシャ、戦闘の用意、アオはミーシャから離れるなよ」


そしてジンは腰にある武器に手を添える。


夜の深さは、日を跨いだぐらいであろうか。

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