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異世界の物語  作者: もぐな
第一章
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 名前は松本マツモト タケル 

 

 大橋高校普通科に通う高校2年生。学力はテストでいつも平均点ぐらい。運動神経は、サッカーを小学4年から中学卒業までクラブチームに入っていたので、それなりにある方だと思う。

  サッカーは嫌いじゃなかったが、本気で打ち込むほど真剣にはなれず、高校入学後は部活動もせず、ダラダラと過ごしている。


 学校にも到着し、教室へ向かう。


「武じゃん! おはよう!」


「あぁおはよう、今日も朝から元気だな」

教室に入ってすぐに声をかけてきた城川シロカワ マナブ

こいつは黒縁めがねのゲームオタクで俺にオタクの道を歩ませた張本人である。


 小学校は別で、中学3年生に上がってから初めてクラス替えで同じになり、たまたま席替えで隣になったことが出会いだ。容姿が良いわけでも悪いわけでもないが、友達を作る能力に長けており、自分から話さない子から少しヤンチャな子とも仲が良かった。休み時間になると色々なグループに話しかけており、俺の後ろの席の子とゲームやアニメの話をしていたことがきっかけで話すようになった。


 元々ゲームは好きだったが、王道なRPGばかりやっていたので、シューティングやアドベンチャーゲーム等、色々なジャンルの面白いゲームを教えて貰った。

 話してみるとお互いの家が近い距離にあると判明してから、毎日のように入り浸ってしまい、サッカーよりもゲームやアニメのほうが好きになってしまったのである。

 高校は学力も同じぐらいだったので、近くの大橋高校を二人とも受験、合格、1年の時は別のクラスだったが、2年生に上がると再度同じクラスになった。



「学、お前昨日の 魔法バトルグリモア 見たか?」


「もちろんリアルタイムで見ていたぜ!主人公の必殺技の【エターナルフェニックスバースト】とか叫んじゃった瞬間笑っちまった。しかも敵に片手で防がれたてたし、あれもう倒せないわ。1話目にして終了のお知らせ」


「内容とか作画とかも良かったし、声優も豪華だったからどうなるのか期待してるんだけど、技名酷いし倒せないし、次の話で強い仲間登場でなんとかしていく系だな」



 学校に着き、いつものようにアニメやゲームの話をする。これが俺の日常である。ちなみに俺は、自分でいうのもアレだが容姿は普通だと思う。彼女さえいればより楽しい高校ライフを送れることだろう、なんで彼女できないんだよクソッタレ。


「俺もあんなアニメの世界にいってチートみたいな能力で女の子救ってさ~、ハーレムなモテモテの人生歩みたいわ~!学もそう思うだろ?」


 最近の深夜アニメは主人公が女の子のピンチを救って、着々とハーレムものになっていくのが主流だと思う。俺だってモテモテになって、勇者様とか言われて大冒険をしてみたいと妄想したことがあるが・・・



そんな世界が実在しないことはわかりきっている。現実と妄想を同じにするべきではない。



「ファンタジー世界が現実にあるなら勇者として召喚されて、美人な姫様や可愛いエルフちゃんと結婚して幸せな生活を送りたい!だが、そうなってしまうとアニメやゲームと離ればなれになるのが痛い!」


「勇者として召喚されたら魔王と戦わないと事になるだろ? さすがにチート能力とか貰わないと勝てないだろ」


「勇者として召喚されるんだったら神様的なやつからチートの1つや3つ貰えるだろ! それでぶった切りよ!」


「最近色んなチート増えてきたけど、どれが結局最強なんだろうな、不死とか本物のチートだし」



もしも貰うことができるならどんな能力が最強なのだろうか。



  身体能力を極限まで高めてもらった主人公や、魔力を極限まで上げてもらって魔法で活躍する主人公、不老不死を得て死なない体を手にした主人公や、バトル系じゃなくて、知識を披露することで画期的なアイデアにより周りに支持されていく主人公。



  そういった数多くの作品がある中、どの能力が一番必要といえるのだろうか。

 もちろんその世界がバトルありきの戦闘ものか、商売などが盛んで、魔物的な的がいるかいないかによっても変わってくるのだが。



  お互いに、この作品の能力はあの作品よりも強いから負けないだろ、それぐらいならなんとかできるだろうと、能力談義して時間が過ぎていく。

  学校中にチャイムが鳴り響いたので自分の席に戻り、先生が来るのを待つ。



  現在、夏休み前の最後のテスト週間に入っており、学校も午前中だけで終わるので、家に帰り次第ゲームをする予定である。


 

時間が過ぎ、テストも無事終わり、帰宅するため用意をしていると学から遊びの誘いが来る。



「武よ、今から俺の家に来ないか?昨日買ったサムライvsマフィアvs火星人 ってゲームが割りと面白くてさ~サムライはマフィアの撃った銃の弾とかきっちゃうし火星人は擬態して味方だと思ったら攻撃されてるしで超面白いんだ!」


「なんでお前そんなゲーム買っちゃったの? タイトルだけでも糞ゲー臭するよ?ばかなの?」


「そういってくれるな!オンラインで最大64人同時対戦ができて、ハチャメチャ度がすごいんだわ!結局今のところ火星人による、上空からのレーザー光線が最強って説はでてるんだけど、それを破壊するためにどうしたら良いか、ネットで盛り上がってるんだよ!」



 正直、大人数でのフィールドバトルするものは、気がつかないところからの攻撃で倒されてることが多いのでタケルは得意としていない。

 多くても5人対5人ぐらいのゲームの方が好きなのである。


 だが、ゲームをし始めてから気がついたことは、意外と糞ゲーと思っていた作品が良い作品であることも多いのでプレイしてみたいとも考える。


 それでも本日は、最近ハマっているゲームのイベント真っ最中なのでいつでもできそうなやつは後回しにして、

「悪いな、今日はどうしてもハズしたくない年に数回しかないイベントの日なんだわ」


  友達の誘いを断る理由がゲームのイベントをしたいからである。ゲームをあまり好きじゃない人に対してこの発言をしてしったら間違いなく嫌われるので注意。



「ゲームとワタシ!どっちがダイジなのよ!」



ふざけた調子で、まとめサイトでみたことあるような発言を繰り出したので遠慮なく。


「ゲームに決まってるだろ。じゃぁ、また明日な」


「おいおい、嘘だといってくれ!」


 喚いている学を放置し、学校を後にした。



 家は住宅地にある3階建ての一軒家。自分の部屋もあるし、両親は健在で共働きしており、2つ下には妹がいる。バイトとかしなくてもお小遣いを貰っているから問題ない。世間から見たら裕福な家庭だと思う。家族の仲も決して悪くない、学に理想の家庭だと言われたこともある。



 自宅に帰ってきたらが、靴が無いことからまだ妹は帰っていないようだ。3階にある自室に向かい、パソコンの電源を入れる。

  携帯ゲームや家庭用ゲームもやるが ここ最近は、パソコンでのみ対応の基本無料オンラインゲームにのめり込んでいる。

 【抹殺モンスター】鬼畜ゲーで定評ある作品だ。これは珍しく復活にだけお金がかかるタイプのゲームで死んで1分以内に復活できないないと装備がランダム破壊されていたり、持っていた所持金が大量になくなったりする糞ゲーともいわれるものだが、コアなプレイヤーが多く、プレイヤースキルが何よりも重視されるゲーム。

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