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俺の入学した学校は実業高校でした。  作者: Ho鷹
新しく始まる俺の高校生活
8/8

俺は迷走し、競争し、悲愴する

雲ひとつない青空には目もくれず俺は学校から少し離れたところにある第2グランドに向かって走っていた。なぜなら3限目の授業は体育だからだ。

いつもなら体育館横のグランドで授業をするのだが、体力テストや陸上競技をするときは第2グランドを使うのだ。その上俺は陸上部でこっちで練習しているためこのグランドがホームグランドだと言っていいだろう。

そんなことを思いながら俺は遅刻ギリギリ到着した。


「ふぅー、あぶねぇ」


「遅いぞ、お前たち」


うしろを振り返れば同じクラスの男子たちもどうやらギリギリだったようだ。


「よし、それじゃあ始めるぞ~、休め、気をつけ、礼!」


「お願いしまーす」


男子特有の低い声がグランドにこだまする。

普段の授業なら女子の方が多いのだが体育の授業だけは違う。体育の授業は2クラス合同で受けるからだ。

4組の経営科の男子何人かと3組の工芸デザイン科の男子20人ほどで授業を受ける。

なんとも言えないむさ苦しさや男臭はなんとなく特別な気がする。べ、別にそういうのが好きなんじゃないからね!


授業が始まってまもなく先生が俺に話しかけてきた。


「真那加、その眼帯はなんだ?怪我でもしたのか?」


その質問に俺は堂々と答える。


「…知りたいか、この眼帯の理由を」


「なんなんだ?」


「フフフッ、この眼帯の下には邪気目が隠されているのだよ」


「なっ……」


あまりの恐怖に言葉も出ないのか先生も他の男子も黙りこむ。


「この眼帯を外せば、俺の封印さr」


「何を言っているんだ」


「だから、俺の封印されし力が」


「授業に不要なものは外しなさい」


「黙れっ!これはっ」


先生が目を細めて俺を睨む。


「生徒指導送りにされたいか?」


「うっ…す、すいません」


俺は謝りしぶしぶ眼帯を外した。

どんな力を持ってしても生徒指導には逆らえないのか…


「よし、それじゃあ今日は100m走のタイムを測る」


先生が指示を出し、俺たちは順に走っていく。

4組の俺たちは最後に走ることになった。

そう、この勝負で4組男子最強最速が決まる!

負けられない。だがこの勝負には一人注意しなければいけない奴がいる。他の男子は帰宅部だったり、文化部なためあまり速くはないはずだが、俺ともう一人だけ運動部がいる。そいつの名は、五十嵐。こいつはサッカー部のレギュラーで足が速いので有名だ。


そう思っていると五十嵐が話しかけてきた。

「真那加はたしか陸上部だよな?きっと速いんだろうな~」


「な、なぜ俺の名を!お前まさか組織の…」


「そ、組織!?、いやこのクラス男子少ないしさ」


そう言って五十嵐はニコッと笑った。

いきなり話しかけてくるとは、なんというコミュ力。

そして、なんという爽やかスマイル…。

それにこいついつもクラスでちやほやされてた気が…

くそリア充が…(嫉妬)


俺は膝をつき、右手で顔を覆うようなポーズをとる。


「まだ順番きてないのにクラウチングスタートの体勢に入るなんてさすが陸上部だね!」


なぜが五十嵐にはそう見えたらしい。


「フッ、バカめ。これは体に秘められた力を解き放つ儀式だ」


そして俺は呪文を詠唱する。

「δβΨαλζΘ…」


その横で五十嵐は頭に?を浮かべこちらをみていた。


「ΦΨΥδΣΜξχ…爆ぜろリア充…弾けろ非リア…木端微塵に砕け散れ!!!」


「…これで俺の力は解き放たれた」

なんか途中から違うのが混ざった気がするが気にしない。これで準備は整った!


「よーし、それじゃあ最後、位置について、よーい」


パァーンと鳴る音とともに俺たちは走り出す。

俺は両手を上斜め後ろに伸ばし走る。

フッ、これにより風の抵抗をなくすのさ!


横をみれば、五十嵐も俺に負けじとついてきていた。…と思ったのだが風の如く俺を簡単に抜き去っていった。

だがしかし、それを越える奴が現れた。

そいつは俺の眼中に全くなかったやつだった。

体は折ろうとすれば折れそうなくらい細く、小柄なやつだ。そいつの名前は細川。細川は軽く俺を抜き、前を走る五十嵐までもを抜き去った…

そして結局、細川が1位、五十嵐が2位、俺が4位となった。

あ、あれれーおかしいなー?なななんで俺が4位なんだろう…俺は二人に抜かれたあと失速しもう一人のやつにも抜かれてしまった。


「細川、君めっちゃ速いじゃん!」


「そ、そう?あ、ありがと」


遠くで五十嵐と細川の声が聞こえる。

はぁ…なにやってんだろ俺。急に俺は気分が沈み、なんだか体が重くなるのを感じる。理由は簡単。

中二病キャラを試し黒歴史がまたひとつ増えたこと。

はぁ、今日も寝られそうにないなー…


そして俺はふと思う。

敗因はなんだろうか?走り方?いや違う。そもそも俺は陸上部だが、走り幅跳びの選手で足が速いわけでもないのだ。なのに他の人は陸上やってる人は誰もが走るのが速いと勘違いするのだ。そう、俺でさえもな…。自分は速いと思い込んでいた…


結局、俺は2日目は中二病キャラで挑んでみたが1日目以上にひどい結果に終わった。

はぁ…もうやりたくないよ…








すいません、木曜日過ぎちゃいました!m(__)m


次回は木曜日投稿です!

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