【一部BL?残酷?注意】名もなき退場者
サラッとBL描写とたぶん残酷描写があります。
今回の話にはボリボリ食べるタイプのカニバは無いけど想像しながら書くと非常に食欲を削がれる内容だったので注意が必要です。
召喚し鎖に繋いでおいたアイツが再び静かになり、
俺はその安心感からでてしまった欠伸を噛み殺していた。
「はわわっこの人何かおかしいですー」
と杖女は言った。
今日は20年に一度世界のTop5の国の代表が集まり召喚術の競い合いが行われる日だ。5カ国といってもA国だけはチート級がゾロゾロ居るからという理由で毎回各チームの部屋に連絡用水晶を置いて審判をやっている。
その水晶が今の杖女の言動を拾ったようで
「どこがおかしかったの?」
「光属性と闇属性がどちらも高すぎるんですー」
「オイオイマジかよ」
と水晶の向こうでざわめきが起こったのが分かった。
この世界では光と闇どちらも高いということはあり得ないハズだ。まぁ前例として聖職者に光属性の高いものが居たり闇落ちした物は基本的に闇属性が高くなった例はあったりするが
「B国あたりが知ったら被験体にされそうだな」
「そうですね~どうしましょう」
全てがチート級のA国とは違いB国は研究者が異常に多い国だ。昔俺が召喚されたときも・・・おっと誰か来たようだ
「どれどれ~マジで?・・・どんだけぇー」
このオッサ・・ゴホンッオネエサンはA国の召喚術の第一人者でもある偉い人だ。ウチの杖女とコイ・・この方だけがこの世界で他人の思考を読み取る能力を持っているようだが・・・「さぁやっちゃって」
どうやら考えている間に兵士が三人がかりで俺を拘束していたようだ。
って納得できるか。俺が反逆罪に問われるような心当たりは・・・無かった気がする。
抵抗しようにも最近雑務に忙殺されていたせいか力が思うようにでない。
「フフッ私のワンちゃんをいつオツカイに行かせてもアナタったら居留守使うんだから」
たまにガチャガチャと鳴る兵士達の硬い鎧に押しつぶされそうになる。
「お使い・・・あの刺客テメェのかよ」
最近の寝不足の元凶を確信していると眩暈が激しくなっていく。それにいつのまにか目隠しをつけられているらしく何も見えないこともあってよけい頭に響く。
クソッこんなことなら魔眼でも習得しとくべきだっか。
「さーて、オイシクいただきましょー!」
・・・はぁ!?
何故か服の間に生クリームのようなものを流し込まれた。甘ったるい匂いと卵独特の臭いに不快感が大きくなる
あと心なしか周囲の鼻息が荒い気がするが誰か気のせいだと言ってくれ
「あとはこの木の実をのせてー」
まるで子供がケーキをつくっているようなノリだがコイt!?・・・「あーもーソコつまみ食いしないでよー」「スンマセン」
この間にも何個かの生温かい舌に全身を舐めとられる感触が続き、冷たかった兵士の鎧と床にも生温かい粘着質な液体が広がっている
「さーてあとはコッチに流し込んで~」
どう考えても突っ込んではいけない穴に冷えた生クリームと細長いものが入ってきてさらに死にたくなる
「あーあ涙流すぐらいヨガっちゃって。ヤッパリアタシの目に狂いは無かったわ」
目隠しにまで滲み込んで首まで垂れてきた謎の液体が涙だと俺は断じて認めない。
「ハハッ俺はノーマルだ。ソッチのケは無ぇよ」
何故かここだけかろうじて声がでてきたので意思表示もこめて言ってみた。しかしそんなところで虚勢を張ったのがいけなかったのか徐々に集中力が切れ痛覚が鋭くなっていった。
あれからどれぐらいの時間が経っただろうか。ベトベトした生クリームらしきモノは固まってくっついてるがところどころ溶けてもはやベチョベチョである。全くもって気持ち悪い。
腸に重い不快感が響き渡る度、暗闇の中に火花が散る
あぁコレヤバいやつだ
改めて自分の人生を高速で振り返り、これがいわゆる走馬灯ってヤツか等と自嘲気味に思いながら笑った
すると周りのからの刺激が全体的に激しくなってきた
「ウフフッ楽しかったわ。サヨウナラ」
――――― 耳、腹、首に斬られたような感触があり思わず叫んだ気がした。
御機嫌ようって何だよ、全然機嫌良くないんですけど。後頭部がまだ痛い。
それより眼鏡かけてないのに遠くが見えるってすごいな。
あと同じ場所を見続けていると目盛りのような座標のようなものが見えている。
ちなみに床の模様をみているとタイルの一枚の長さがでてきた。
数字の大きさからして数センチ単位で出ているようだがこの世界の単位が不明なので本当かは定規が無いと分からないn(ガシャ・・・ってまだ鎖に繋がれっぱなしな事に気がついた。
そして正面ではさっきの口の悪い人が仰向けで口をパクパクさせながら持ち上がっていた頭を地面につけていた。ズボンが膝までおろされ周囲に紅白のナニカが散乱している
・・・え!?
よく見ると首から下は色々なところがバラバラになっている。
そして生クリームか?甘ったるい腐ったような臭いの白い塊が至るところについている割には
やたら切断面が綺麗なところに異世界クオリティを感じさらに詳しく観察しようとすると
「ふむふむっヤッパリ!アナタ素質あるわね」
と言われた。
何の素質だよと思い視線を今声がした方へ向けるとペンキをぶちまけた様な原色ピンクのコートを着たオッサンが居た。
しかも兵士らしき人達の前で下半身を露出している。
いや、よく見ると兵士らしき人達も急いで防具を装着している人がチラホラいる。そして目の前の惨劇。とりあえずこいつ等がヤバいという事だけは分かった。
「アァッまるで獣みたいな目・・・ゾクゾクしちゃ」なんだ唯の変態か
「失礼ねーそんなボウヤには~」
くねくねしながらゆっくりと此方に近づいてニヤニヤしている原色ピンクに次元の違う命の危機を覚える
「オ・シ・オ・キn「させませんよっ」何故か俺のメガネをかけた女の子が拘束具を外してくれ布のようなものに俺を包んだ
そこでまた意識が途絶えた
全体的に文才をノリと勢いでカバーするような作者が書く物語ですが
細かいところに目をつぶって楽しんでいただければ幸いです!