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絶望の淵で生を叫ぶ  作者: ふく
小学校時代
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小学校時代 その6

鈍い音が、教室中に鳴り響いた。


クラスに居る全員が、K君のことを見ていた。


何が起こったって?




K君は、棚を蹴った。




ただそれだけである。


「小学生だから...」


戯れでぶつかることはあるだろう。


物を投げ合うこともあるだろう。


しかしそれは、休み時間や放課後の話。


K君は()()()()、棚を蹴ったのだ。




その後、数回棚を蹴った後、


K君は自分の席に戻った。




まちがいなく、自分の中で「K君はヤバいヤツ」認定した瞬間であった。




そこからは、自分の中でK君を見る目が変わった。


しかも悪い方向へ。


当時の視点では、K君は関わってはいけない人物になった。


姿、名前。K君に関するモノを見るだけで、不快感に襲われる。


不快感、というよりかは、恐怖心、だろうか。


とにかく恐ろしかった。




私は、トラウマを植え付けられたようだ。







そこからというもの、K君はすごかった。




良い意味でも、悪い意味でも。


授業中は挙手しまくるし、


授業内容の理解度も高い。


率先してクラスを引っ張っていくし、


笑いも取れる、模範的生徒だった。




それでも、当時の自分の中では、やはり「ヤバいヤツ」にしか見えなかった。




これは、嫉妬?恐怖?




なにも、わからなかった。


自分が未熟すぎたのか、はたまた別の原因があったのか。


自分ではわからなかった。







なにも、わからなかった。

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