小学校時代 その5
クラスに張り出された名簿表を見て、
一喜一憂する児童たち。
自分もその1人でした。
この子前も同じだったような...
この子誰?
この子も...誰?
知らない人が体感6割だった記憶があります。
まあ、4年目ってこともあって、慣れてきたものでしたが。
前に説明したK君と同じクラスになるのは、当然初めてです。
なーにもしらない。
なんなら転校生なので、まじで誰?って感じです。
4年生始まってしばらく。
まだ平穏な時期でした。
時系列はあやふやですが、
K君は児童会に立候補したり、
率先してクラスを引っ張るような役目になっていました。
この文だけ見れば、「まじめそうだな」
そう思う方が大半だと思います。
実際、K君はそういう一面が多かったのでね。
でも、1つ。
K君には欠点がありました。
モノにあたってしまうんです。
「小学生だから...」
たしかに、小学生です。
まだ未熟です。
いろいろとわからないことばっかりです。
自分でさえ自分のことをよくわかってないです。
でも、誰がどう見ても、アレはおかしいと思うはずです。
ある日。
普段通りに授業をしていると、
当然、挙手のタイミングがありますよね。
複数の児童が挙手して、
それを先生が当てる。
誰も挙げていない場合、挙げている人が少ない場合は、
先生が選出する。
これが大半だと思います。
「これ分かる人、手挙げてー」
分かる人は手を挙げます。
K君もその1人でした。
自信満々に手を挙げています。
意欲的で結構ですね。
でも、他に手を挙げている人がいます。
先生は、他の人を当てました。
残念ながら、K君は当てられませんでした。
ここまではいいんです。
当てられなかった場合、
当てられなかった本人は「ナイストライ。」「次がある。」
とか、「しょうがないな」
と思い、次に繋げるような心情になるはずです。
まぁ、例外もありますけど。
「K君、授業中ですよ」
すると突然、K君が自分の席から立ち上がりました。
当然のように立ってますが、まだ授業中です。
先生は当然、声をかけます。
返答はありません。
そして、おもむろに教室の前の方に向かって歩き出しました。
K君は、黒板の左側、先生の棚の前で止まります。
この時点で、クラスの殆どの人は「?」状態だったことでしょう。
私もその1人でした。
そして。
ッダァンッ!!